天使にラブソングを シアターオーブ

夏になると、ミュージカルに行く。まず、バッチリ冷房完備だから。次に、ヒットしたプログラムが来日するので、すぐなじめる。今回は、渋谷のシアターオーブで、「天使にラブソングを」。8月2日までやっている。ウーピー・ゴールドバーグとハーベイ・カイ…

踊り候え 鴨居玲

7月20日で終わった展覧会。東京駅ステーションギャラリー「没後30年 鴨居玲 踊り候え」展。告知にあった「出を待つ道化師」の絵が、やたら気に入った。どんな人?「踊り候え」風来舎刊を読んだ。1985年、排ガスで自死。何度も未遂を繰り返した後だ…

世界”笑いのツボ”探し ピーター&ジョエル

電車の中吊り広告を読むのが趣味の人はいませんか?Koyama Driving Schoolの「教習所 ふきだしコンテスト」は、毎回秘かな楽しみだ。自動車教習所も生徒集めに苦労していて、アイデアが出尽くした感があるところに、数年前から「ふきだしコンテスト」シリー…

世界はゴ冗談 筒井康隆

筒井康隆さんは、毎日どれくらい書いているのか?最盛期に比べれば量は落ちてるはず。落ちても、毎月定期ものを発表してるか?「世界はゴ冗談」新潮社刊。月刊雑誌に載せたものをまとめた本。「文学界」2012年4月号に出た「三字熟語の奇」は、編集者に…

100歳のジャーナリストからきみへ むのたけじ

むのたけじ著「100歳のジャーナリストからきみへ」汐文社刊は、前にも友だちからもらった。「学ぶ」編だった。全5巻のシリーズで第2回配本は「平和」。今年は敗戦70年。朝日新聞記者のむのたけじさんは、30歳で敗戦を迎えた勘定になる。「さんざ嘘…

鬼の哭く山 宇江敏勝

ジャケ買い本。「鬼の哭く山」新宿書房刊。鈴木一誌さんの装幀。つい1ヶ月くらい前に、京橋のフィルムセンターで鈴木一誌さんの話を聞いた。自らすすんで素材を集め、その集め方が徹底している。これが作品を深いものにしていたのだ、と納得した。話は、キ…

友は野末に 色川武大

麻雀をやらないから、「麻雀放浪記」は読んでない。阿佐田哲也の名で裏街道を書いた。もう一つの筆名・色川武大でも無頼派であることは変わりない。こちらも読んでなかった。新潮社が「友は野末に」を出したのは、何かの思惑があってのことだろうか? 基本は…

河童のお弟子 泉鏡花 柳田國男 芥川龍之介

このタイトルは、伝染する。まず、「河童のお弟子」。何が「お」なのか? 「弟子」じゃないわけは? 「柳花叢書」? 花柳界の話か? 色町に出現した河童のこと?3人の著者が並ぶ。泉鏡花 柳田國男 芥川龍之介。加えて、編に東雅夫とあったので、すべてのみ…

シャルフベック 芸大美術館

ミノリさんは、来月マイアミとニューヨークへ行くらしい。ミノリさんは、女友だちKの友だちだ。今まで、数回会ってる。ミノリさんは還暦前から絵に本気になってる。還暦過ぎても毎日キャンバスに向かっている。音楽でも文章でも、還暦後デビューの前例はある…

古書と古物 書肆逆光 

「なんていう人なんですか?」「いのうえようこ、さんです。普通に『井上』と、ようは太『陽』の陽子さん。本の装幀もやってますよ」。書肆(しょし)逆光でのやりとり。写真の手前、なにやら箱に入っている紙もの詰め合わせ。言いようがないから、ひとまず…

キッチンカーの移動販売 烏川清治

夏 → フェス = 何か買い食いしたい。これが一般人。夏 → フェス = 一稼ぎできるのでは。一般人ながら、会場に集まったキッチンカーを見て、こう思ったことはないだろうか? 小銭を稼いで、明日はどこの旅の空。風来坊が行き詰まるのは、まず日銭だからね。…

活版 中村活字

「今度、こういうのやるので」と店内でチラシをもらった。7月10・11・12日に、神保町三井ビル1Fエントランスと書泉グランデ7F特設会場で、活版祭り。KAPPAN TOKYO 2015紙フェチやカードフェチは大喜び。印刷マニア、本好きも活版・活字の現場を…

ぼくは思い出す ジョルジュ・ペレック

水声社は、カバーから「フィクションの楽しみ」とアピールする。「ぼくは思い出す」は、1920年代の写真家、ウジェーヌ・アジェのセーヌ川写真で誘う。「楽しみ」というより、「試み」の感あり。ジョルジュ・ペレックは、ツイッターのような短文を480…

怪談牡丹燈籠 歌舞伎座 

歌舞伎座の一幕見で「怪談 牡丹燈籠」を見る。もともと、三遊亭円朝の口演記録本を読んでない。落語だけ。円生百席CDなら4枚。・お露と新三郎 ・御札はがし ・栗橋宿・おみね殺し ・栗橋宿・関口屋強請現役の桂歌丸CDなら、玉置宏さんとの対談を含めて5枚…

果敢な仕入れ 積ん読くリスト

「サリーのすべて」作品社刊。オーストリアのアルノ・ガイガー著。装画がエゴン・シーレ「左足を高くあげた座る女」なので、手元におきたかった。既刊案内の「悪い娘の悪戯」バルガス・リョサ、「無慈悲な昼食」エベリオ・ロセーロに関心が動く。「ツーリズ…

麻布子ども中高生プラザ 孫部

孫を連れて、あて先流浪の活動をしていた「孫部」。梅雨と炎熱地獄をどうしのぐかが課題だった。見つけたのが港区にある「子ども中高生プラザ」。赤ちゃんから高校生までを対象にした児童館。今までは「赤坂子ども中高生プラザ」だけだった。新たに「麻布子…

ナッツに昆布にいりこ 禁煙食

完全に禁煙して1ヶ月以上経過。口寂しさは、変わらない。何を食べれば適切か?「塩っけのあるものばかり食べてると、高血圧になる」とは、「文字だっち」の弁だ。食べ物や病気のことになると無頓着だったから、話が新鮮。・おつまみ板昆布 星5つ 三陸産ボ…

リオへ反撃準備 なでしこ

なでしこメンバーが帰国し、そろそろリーグ戦が始まろうって9日になって、やっと決勝ショックから立ち直る。とにかく2−5のスコアだ。立ち上がり16分の悪夢。ロンドン五輪と同じ、ロイドにしてやられた。決勝トーナメントは、対戦相手に3強がいないグル…

光林寺 ヒュースケン 

渋谷から新橋へ向かう都バス「都06」系統。天現寺交差点にある停留所が「天現寺橋」。慶應義塾幼稚舎で知られている。では、隣の停留所「光林寺」は? 北里病院で知ってはいたが、まさか寺にヒュースケンの墓があったとは。ヒュースケンは、駐日アメリカ総…

マジメとフマジメの間 岡本喜八

校正者の「文字だっち」が、岡本みね子さんの記事をくれたので、夫の喜八本を探してみた。「マジメとフマジメの間」ちくま文庫刊。岡本喜八監督、亡くなって10年経つ。「日本のいちばん長い日」はリメイクされたが、元祖は喜八映画だ。8月15日正午の玉…

逝ける映画人を偲んで フィルムセンター

京橋のフィルムセンターのプログラムを見ている。6月から9月まで、「逝ける映画人を偲んで」特集だ。4人の俳優が選ばれている。三国連太郎選集は4本。「善魔」「飢餓海峡」「戒厳令」「白い道」。ドナルド・リチー選集というのもある。小津安二郎や黒澤…

赤ひげ 黒澤明

千代田図書館のAVブースは、両脇を曇りガラスで仕切ってある。これは、あたりかまわず号泣するのに都合がいい。3時間の大作「赤ひげ」鑑賞。山本周五郎の原作は「赤ひげ診療譚」。小説は全体でどれほどのボリュームがあるのだろうか?CD化された診療譚4枚…

セバスチャン・サルガド 監督は息子

フランス映画祭2015で、「セバスチャン・サルガド」を見る。サブタイトルが気に入らない。「地球へのラブレター」だって。口当たりを良くすりゃいい魂胆丸見え。原題は「地の塩」。青山学院大学が、よく「地の塩たれ」と言っているからキリスト教の言葉…

SAPEURS(サプール) コンゴ

・ところで唐突ですが、コンゴ共和国の「Sapeurs(サプール)」知ってますか?クリエイティブ友だち「クリだっち」から来た動画がこれ。 http://matome.naver.jp/odai/2138733022223249801彼はファッションの仕事をしているから、こういう事情通の動画を送っ…

決勝リターンズ なでしこ

7月2日、女子W杯準決勝でなでしこ勝利。4年前をまざまざと思い出す。もう、あれから4年。イングランドのDFバセットのオウンゴールは、一瞬わからなかった。大儀見がシュートをはずし、「延長かぁ」と思っていた矢先の再現映像。グループリーグから毎回、…

下山事件 森達也

神戸の連続児童殺傷事件の犯人は、現在32歳になっていた。当時14歳だった。14歳だから衝撃だった。32歳だと、何をやっても凡庸だ。ねむい。「挽歌」太田出版刊をめぐる、やりとり。森達也さんの意見。・被害者が手記を出版されたくないのは当然。・…

Life on the border 渋谷映画祭

シブヤ大学で、来年4月に渋谷映画祭をやろうとしている。どうなることやら。テレビで「僕ら難民キャンプが撮影所」を見た。トルコ、シリア、イラク、イランで、ISに追われ難民となりUNHCRキャンプで過ごす人々。子どもたちも多い。そこで、1人のクルド人監…

建仁寺襖絵 鳥羽美花

引き続き、テレビの話題。染色画家・鳥羽美花さんは、京都・建仁寺の襖絵を制作した。まず小書院の16面。これから大書院も手掛けるのだという。寺社の建具をまかされる基準は何か?もちろん実力がある、ということである。建仁寺小書院を飾るのは、ベトナ…

日本雑記 ブルーノ・タウト

またテレビの話。ドイツ人のカール・ベンクスが、日本の古民家を修復している。骨組みを活かし、それをドイツ風に改装する。おもしろい建物だ。どうして今まで知らなかったのだろう。彼の資料の中に、同郷ブルーノ・タウトの本が出てきた。「日本雑記」中公…

もどったパスワーク W杯なでしこ

21日から、女子W杯決勝トーナメントが始まった。なでしこは、ランキング1〜3位のドイツ、アメリカ、フランスと決勝まであたらない。予想通り、皆んなグループ1位通過したので。そして、決勝トーナメントまでの期間も、なでしこはたっぷりあった。のりお…