額ずきたくなるかもしれない番外地

だいぶ夜も更けて、中華料理店で中華丼を食べる。

閉店直前にすべり込み。手持ち無沙汰だったので、お店の「スポニチ」を読む。すでに100人は読んだと思われるほど、紙がシンナリして、ラー油の跡もある。

今月29日に、ポルトガルで始まる国際親善大会・アルガルベ杯に出場する、なでしこジャパン21人のメンバーを発表。中に、京川舞ちゃんが初招集された。

なんと高校3年生・18歳。男子A代表で18歳って、いましたっけ?

ア杯は、W杯と五輪に次ぐ国際大会らしい。去年、なでしこは初招待されて3位。でも、僕は知らなかった。

2月29日・対ノルウェー、3月3日・対デンマーク、3月5日・対アメリカ、3月7日・順位決定戦。

更に、なでしこは4月にアメリカ、ブラジルとも親善試合を戦う。男子から見たら、うらやましいマッチ・メイクだなぁ。

プロ野球面は、わからないのでパス。競馬、同じく。

平成中村座の座談会で、立川談志師匠の遺骨がハワイで散骨したことが発表された。師匠は海が好きだったからねぇ。

飛び込んできました、スミ帯・白ヌキ見出し。20日、さいたま地裁の第24回公判での被告証言。

木嶋佳苗被告「道具を使ったセックスは邪道」

なになに? この連続不審死事件、ご存知でしたか? 

09年に自宅で死亡した寺田隆夫さんとの別れ話を再現して。言っちゃいました「寺田さんはベッドに入ってきたが、うまくいかなかった」。ミッション・インポッシブル。

そういえば、前に「東京番外地」森建也著でも同じようなこと読んだなぁ。

彼が出掛けた先は、東京地裁覚せい剤所持、強盗傷害、強制わいせつ事件の3公判を傍聴ハシゴする。

20代後半の美貌の検察官が、起訴状朗読する中で「陰部」と発音する度に、ドキドキして身を硬くした森さん。

被告の痴漢の年収や夫婦の性生活など、身も蓋もないことが
開示されることに圧倒される森さん。

女性検察官が度々口にする「劣情」に、その劣情なら自分にもあるからと落ち着かない森さん。

舞台が大真面目であればあるほど、性欲が裁かれる居心地の悪さ。この乖離が、千代田区霞が関1丁目という「番外地」

今、フリート・フォクシーズ聴いてます。

本には、僕が見たことがない「番外地」が、こんなにありました。

小菅の東京拘置所代々木上原の東京ジャーミー(イスラム教の礼拝施設)、上北沢の松沢病院、両国の横網(よこあみ)公園、品川の食肉市場(通称・芝浦と場)、文京区の後楽園ホール、品川埠頭の東京入国管理局武蔵小金井の多摩霊園。

立ち止まって、人間を考えなきゃいけない場所。

行ったことがある「番外地」を一つ紹介します。僕が育った上野公園。森さんが出掛けたのは、桜の季節。

満開の桜の下では、恐ろしさのために気が狂う、と著いたのは坂口安吾桜の森の満開の下」。

桜の木の下には、馬犬猫人の死体が腐乱し、水晶のような液をたらしている、と著いたのは梶井基次郎「桜の木の下には」。

よく、混同されます。

桜は、凄惨な美しさがあるぶん、陰惨な地霊を呼び覚ます「番外地」なのでしょうかね。