友は野末に 色川武大
麻雀をやらないから、「麻雀放浪記」は読んでない。阿佐田哲也の名で裏街道を書いた。
こちらも読んでなかった。
新潮社が「友は野末に」を出したのは、何かの思惑があってのことだろうか? 基本は「色川武大 阿佐田哲也全集」福武書店刊から引いてきた9つの短篇集。
・その時分、教師が、君は将来何になりたいか、という設問をして、席順に隅から答えさせていった。
少年は答えようがなく、考えようともしなかった。
・私の席のうしろの生徒まで順番が来、次に教師は私を黙殺して、前の席の生徒の名を呼んだ。
これ、本人はいじめと感じた?
教師に限らず、あらゆる大人にとって無秩序、無個性、無気力な若者になっていく。
・決して本格的な勝利など望んでいないのに。
人付き合いでNoといわなかった色川武大 阿佐田哲也。外面の優しさは、20年連れ添った女房には
・翻弄されていた日々のことを思い出して憤慨すればボケないかしら(笑)。
となる。
「離婚」で妻を、「百」で父親を、「狂人日記」で自身を書く。