股間も隙間、よく見つけましたねぇ

世田谷区では、区立中学校が夏季のプール開放をやってました。

9校が、大人2時間200円で泳げる。

7月にこの記事を切り抜き保管して、9校を全部回ろうと計画してました。世田谷区といっても広いから、この際、散歩がてらに、すべて初訪問してみようと。

ところが、開放は8月。8月は暑い。暑いは散歩どころじゃない。

と、弁証法的に頭が回らないのが我が身の悲しさ。そもそも、「散歩を計画する」って、二律背反してるじゃないか。

そうでした。

船越保武作「笛ふき少年」の像も、探して見つけたものではなかった。船越桂さんのお父さんの作品は、有栖川公園にありました。時に5月。

前後の5月7日に、東大本郷キャンパス訪問。法文1号館2階にある、文学部1番大教室でポーランド大使の講演会に参加。

終わって廊下に出たら、前の教室の壁にプレート。

「管理・火元責任者 木下直之」。

だいじょぶかなぁ、木下直之センセに火元なんかまかせて。ニヤリ。

一応、東大で文化資源学研究室教授やってます。文化資源って何?

まぁ、美術・写真・建築が研究対象といってる内は、無難です。博物館・祭礼も、まだまとも。

戦争・動物園・記念碑・見世物と続きますから、役に立たない造詣の深さでは人後に落ちません。19世紀日本の文化を考え中の人。

「世の途中から隠されていること 近代日本の記憶」を読んでファンになる。「わたしの城下町 天守閣から見える戦後の日本」を読んで、一生付いていこうと思ったセンセ。

5月7日の時点で、新刊「股間若衆」は図書館にオーダーしていて、入手したのが8月。

どんだけ、待たせるの? いるんだね、役立たず偏愛者は。

例えば、ロダンの彫刻「考える人」がある。

どこ、見ます?

顔? 腕? 足? 背中? センセは股間を見る。

最初は、赤羽駅前にある2人の青年像だった。菊地一雄作のブロンズ作品「自由の群像」。

細川内閣時代に、総理大臣賞を受賞した美術品。それは「北区都市景観づくり条例」に基づいて設置された芸術作品。

肝心の股間は、棒のような袋のような、とにかく判然としない。「曖昧模っ糊り」している。どうなっているのか? 
ここでセンセは立ち止まり、4年間に渡って股間巡礼に及ぶのだった。

家人にも友人にも内緒で。

「日本近現代彫刻の男性裸体表現の研究」などという、つまらないタイトルだったら、僕も読まない。「芸術新潮」のやりて女性編集者にそそのかされて、いそいそ股間物件を収集し連載開始。

誰も考えつかなかった、隙間にオン! スキマ・スイッチ

若衆のパンツ・ふんどし・腰巻き・タオル・葉っぱ・完全露出と各種出そろい、ジュニアの小便小僧まで会いにいくセンセ。

言えば、白い目が待っている雌伏の研究。本人は至福。バンザイ。言ってくれれば火元ぐらい僕が見ますよ。

そのかわり、とっておきの「股間漏洩集」を聞かせてください。