2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

罵倒・恫喝されても農民を書く

・そこはじつにな〜んにもない世界でした。見晴るかすコーリャン畑も湿地帯も断崖も何もなく、春まだ浅い褐色の大地が広がるばかり。こういう絶望的広さの土塊は、日本にはない。北海道にもないだろう。中国の山東省シャンドン高密県ガオミーシェン東北郷ド…

生物多様性だけじゃなかった

江東区で行われた、ビオトープホリデイズ8回講座。行かなかったり、行ったり、行かなかったりで11月に終了。江東区といえば、埋め立て。江戸時代からの運河を埋め立て、東京湾の海を埋め立ててきた歴史がある。そこで、環境を再生し生き物を呼び戻そうと…

これは、若者だけの歌じゃない

今年で95歳のおばあさんが、2つ並んだ大ぶりの植木鉢に覆いかぶさっていた。動かない。洗濯ものを取り込もうと、マンションの2階ベランダに出たお母さんが、地上の動かない背中を見下ろして動転する。すぐ、地上に降りて、おばあさんの前の家に連絡する…

体をしっとりさせるオイル

麻布の善福寺の山号は、麻布山だった。「ちょっと、手を合わせてくる」と言いおいて、賽銭箱に向かった「迷子だっち」。僕は、彼女からプレゼントされた小びんを見る。ふたに、カレンデュラ・オイルと手描きされてる。我が誕生日を覚えていてくれた。うれし…

反省しても、また「浮気心ポルカ」

上野の文化会館に資料室があることがわかった。1階の入り口、まっすぐ進めば本日の生演奏会場へ着く。途中、右手にコンクリの円柱がありますね? あれ、実はエレベーターが内臓されているんです。4階に上がると資料室。所蔵されているのは、音楽本と楽譜と…

おじいさんの願いは大和の引き揚げ

おじいさんと船上で話し込む。晴海埠頭に接岸中のオーシャンドリーム号。キャビンが公開されてるというから、地球一周する客船の様子を見学する。横浜の大桟橋に比べると、晴海埠頭は施設がサムイ。乗り込んだのは、船の5階。ここからエレベーターで10階…

多島海を巡航する手があった

聞いた言葉で、その後引きずるのは、音感です。どこで聞いたんだろうか? 忘れた。アーキペラゴ。なんとなく、流動的な。詩人の吉増剛造さんが、文化人類学の今福龍太さんと対談している本があったので、読んでみた。その名も、まんまの「アーキペラゴ」岩波…

旧世紀で未来世紀のような植物

5年前に写真集「ひろしま」を見た。被爆者が着ていた衣類の写真。辛うじて衣類になっているが、正確には繊維の状態。これが爆風から体を守った唯一の薄物であること証明している。原爆資料館には、溶けた金属やガラスが展示されている。熱を視覚化してる。…

ジャッキーも通ったNYの店

近所のクリーニング屋が閉店する。月に1回は30パーセント割引やっても、客が来ない。どんどん、洗濯機で洗えるものが増えたから? 高級品質のものも買わないし。かしこまった服を着なくなった。奮発して気分一新する、一張羅(いっちょうら)いずこ?映画…

主の降誕を待ち望む大空間

建築の丹下健三さんは、今年が誕生100年め。生前から、いろいろな本が出ていた。いきおい、100年だからといって、大々的に出版されたものがあるわけではない。本屋がキャンペーンをやったことを聞かない。丹下健三作品といえば、代々木にある2つの競…

切れっぱしを集めた希有の本

・われわれは世界の全体がどうなっているか、まだ知ったことなどない。つくづく、うなづく。・われわれの前には、ほんとうは常に断片しかおかれていないのである。いっさいは編集された現実感にすぎない。「フラジャイル」筑摩書房刊。松岡正剛、セイゴオ兄…

世界を股に、デジタル工作

「FABに何が可能か」フィルムアート刊。なんだかわからないのに、手を出したがるいつもの習性で読んでみた。サブタイトル「つくりながら生きる 21世紀の野性の思考」というのが、いい。野性なんだから「オレはオレで気ままに」ということなんだろう。要す…

奇想で天外な「僕宝」コレクション

「ゆるキャラ」「マイブーム」「僕宝(ぼくほう)」と、数々のネーミングで、新しい「そうだよなぁカテゴリー」を世に送り出すみうらじゅん兄さん。飲む打つ買うの三道楽を超えると、第四の道楽域を遊ぶことになる。くだらなくて、情けなくて、すき間のホビ…

バラにまつわる総目録だった

園芸高校でのバラ園ボランティア。11月は2回やって、12月は休み。作業は、だいたい施肥と花がら摘みと除草。・花の見頃は1週間程度(花がら摘み時)・花が咲き、実ができ、種ができる(除草時)常識知らないで、メンバーの一言に感心しながら園芸作業…

何が起きたかわからない青春

これ、ヒヨリドリとかコガネドリ。1つ、525円。手芸をする男が増えたので、これも男子が作ったのかも。裏に安全ピンが縫いつけてあるから、セーターにつけたい。とぼけて、ヘタで、雑で、マイナー感。土屋先生も、この手の絵を描く。自著ページの半ばで…

がんじがらめで、笑うしかない

ロシアの文豪たちの小説を読んだことが無い。イメージとしては、「その後に何を書けばいいのか?」と小説家志望者の衝動を無力化した。もう、書くべきことは何も残ってない。あとは、それぞれのお国柄に合わせてチョロチョロやってちょうだい的、完膚無き徹…

真似て、オリジナルをつくる

歌舞伎座では、11月と12月に配役を替えて忠臣蔵をやる。もう、冬だね。あまりに人気があったので、忠臣蔵には「外伝」や「銘々伝」まで作られた。もちろん、本筋は「仮名手本忠臣蔵」。長い芝居だから、昼夜にまたがる。通し狂言とは、よく言ったもの。…

菌が、肺に行くなんて聞いてない

堀辰雄の「風立ちぬ」は、結核と高原サナトリウムの小説だった。肺炎の文字を読んで、なんとなく似てるなと思った。奥歯が抜けたので、歯医者に通院開始。壁に「誤嚥性(ごえんせい)肺炎予防」のポスターが貼ってある。口の中の汚れや細菌が、飲食物と一緒…

僕も「名人」の話を拝聴したい

秋になったら、夏用のスニーカーをはいてはいけません。メッシュの穴から、泥水がしみてきた。代々木公園にて。明治神宮の奥に広がる森の公園。映画を見る前に気分を出そうと、園内初散歩。芝生のある中央部は、誰かが何がしか行動してます。サックスの練習…

本屋のおやじでもある、カール

雑誌Time Outを入手。世界40都市で発行されている情報誌。ウェブを開いたら、「タイムアウト東京」として日本語が読めるから助かる。Time Outが置かれているような場所は、音系のフライヤーも盛りだくさんある。・sign 2013年10月、音楽サイトはじめ…

薬名を漢字に戻そう委員会

市川団十郎と實母散。市川左団治と梅花香。中村宗十郎と紫雪。岩井半四郎と清魂湯。中村芝翫と鳳龍丹。「この錦絵は、何なんですか?」「『売薬広告と名優』と題されたものです」「どうして、歌舞伎俳優と薬が紐でつながってるんですか?」「『役』と『薬(…

居心地がいいぜ、深沢NYC

停留所「深沢不動前」で降りてください。駒沢通りです。「深沢不動前」へは、渋谷・恵比寿駅からバスで1本。東横線・自由が丘駅から、大井町線・等々力駅から、小田急線・千歳船橋駅からも行ける。そうだ、ホームページを見るのが一番手っ取り早い。「SNOW …

選手と観客には「互酬性」がある

日体大関係者は、2020年東京五輪に諸手を挙げて全員が賛成してると思っていたので、意外だった。名誉教授の稲垣正浩さんの発表が日体大であった。第86回東京体育学会研究会。たびたび、「詳しいことは、ブログに書いてますので、そちらを読んでくださ…

想像力が、夢の神話をつくる

そりゃ、理想より現実のほうが全然おもしろい。極楽より地獄めぐりのほうがワクワクする。マルキド・サド侯爵も「美徳の不幸 悪徳の栄え」と繰り返し言ってるしな。生涯で、初めて理想郷の本を読んだ。「ユートピアの歴史」東洋書林刊。なんとなく風薫り、花…

気分を出して京伝を勉強中

落語・講談でおなじみの吉原。売れっ子は、「入り山形に、二つ星」と呼ばれる。のであるが、何のこっちゃかわからなかった。見ました、本物。「へ」の形をした模様。反転したものを重ねれば、山の形になる。海苔の山形屋も同じマークだった。その下に、黒丸…

届く規模に合わせるデザイン

すがたカタチに反応する人々がいる。しかも、小学生時代から。玩具だけでなく、ガムの包装紙、ガラス食器、古着、くじ。それも外国のものばっか。集めるだけでなく、ディテールをノートにスケッチする。第2次大戦時のアメリカ陸軍航空隊の部隊別胸章、要す…

時代ものの、1人ミュージカル

「上方落語の四天王」に続き、「上方落語四天王の継承者たち」岩波書店刊が出た。どちらも、戸田学さんの本。笑福亭松鶴、桂春団治、桂文枝、桂米朝が、四天王。米朝師匠だけ、高座を聞いた。3人は、故人になってからCDで聞く。話の内容が同じでも、江戸と…

ほんと、いつも手遅れな自分

ハッキリしてないけど、あることを考えている。ふとしたことで、考えがまとまる。イタリア人の作家、アントニオ・タブッキさんの場合は一枚の写真を見た時。ヌードの女がテラスで両手を伸ばし、大気を抱きしめようとしている写真。・遠い昔にイメージが広が…

よう、よう、ようのラップナイト

恵比寿のクラブ「リキッドルーム」が、BLACK OUT SPECIALなるイベントをやってるというから、出掛ける。この一夜の「停電騒ぎ」、タダ。ドドーンと無料。田我流兄さんが出るというから、なおさら。映画「サウダーヂ」で、田我流がオモイッキシ気に入る。地方…

親水にするため活躍する人々

これ、とろろ昆布じゃありません。会場の天井から下がり、机の上で2〜3回うねって、床まで。目を近づけると、絵地図らしい。鳥が飛ぶ、畑や田んぼがある、子どもが遊んでる、祭りの風景がある。鳥瞰図で見た、川の地図。それも、多摩川・利根川、天竜川、…