ブルックリン発のアイデア
筑摩書房「東京右半分」を著いたのは、都築 響一さん。
右、イコール東。見立てがPOPでしょ。アメリカ東海岸を、右海岸というがごとし。その右海岸にあるニューヨーク。
ニューヨークは5つの行政区に分かれているのだが、断りがなければマンハッタン区をさす。東京でいえば、千代田・中央・港区あたりか。商業区で、住んでりゃ金持ち。
お金がなければ、隣に住む。ガチャガチャしたところが嫌いなら、住宅地に住む。
ニューヨーク右半分は、クイーンズ区とブルックリン区。
今では群馬で木こりをやってる男、かつてブルックリンに住んでいた。訪ねて、以来友だち。なにしろマンハッタンのような高層ビルがないから、疲れない。
「HELLO BROOKLYN」トランスワールドジャパン刊。
ショップとレストランのガイド本。雑誌のニューヨーク特集で紹介されるような所は無い。でも、散歩ならうれしい所がある。
ポール・オースターが住んでいる。映画「ミリオンダラー・ベイビー」のボクシングジムがある。スパイク・リーのスタジオがある。
という、有名話はさておき。
なにも起きない日常を満喫できるのがブルックリンなんだ。非日常を味わいたい観光客は、来ない。平凡を味わいたい人にはハマる。
本の趣旨とは反対のことを考えながら読んでいたのだが、やはり古本屋は気になった。雑貨屋、骨董屋も気になった。
それにしても、ニューヨーク右半分からアイデアをもらったような店が、東京には増えた。
ご当地で週末開催される野外マーケット「スモーガスバーグ」で売られているジンジャーシロップは10ドル。日本では、2400円だった。