解答ないけど、残るもの
やって来ました、大晦日。新年午前0時のカウントダウンが始まる24時間前。
31日0時から、ETV特集選3本。3時間テレビの前。
・詩人 加島祥造90歳
・瀬戸内ハンセン病療養所
・永山則夫 100時間の告白
どれも、再放送。前に見ていたが、再見したら、さらに澱は初回より厚みがあった。
どれも、問いかけるドキュメンタリー。
この事実を受け止められるかと。受け止められっこないから、逃げ出したくなる。でも、根が生えたように動けない。
健常者というものが存在するのだろうか? 異常者100価と異常者0価が両極にあり、99から1の価に健常者に仮装した異常者が分布しているのではないか。
「加島祥造」は、加齢過程の健常と異常。「療養所」は、患者に向き合う人の健常と異常。
「永山則夫」は、司法の健常と異常。19歳の青年が4人を殺害する。精神鑑定書が作成される。司法は、鑑定書を無視したり、採用したり。
そういう判決文を「しょうがなかった」と、たぶん年金暮らしの一審元裁判長が言う。
これが、国家三権を担った当事者の言葉だろうか? 子どもの裁判ごっこで処刑された則夫は、浮かばれない。
「加島祥造」の番組サブタイトルは、Alone, but not lonely。孤独だ、でも寂しくはない。
さて、来年使い分けする準備ができるか。カウントダウン進行中。