位置について、が始まった

2月14日に開校したので、通学もちょうど2ヶ月になり、学期も3分の1に到達しました。

そもそも「イベント・プロデュース制作科って、何を学ぶの?」と、よく訊かれます。単純に、音楽でイベントをやるということなんですが、2ヶ月経つと、僕の過去から将来まで広くインスパイアされていることに気付くようになりました。



ことわざに「花より団子」って言うでしょ? もともと僕は「団子も好きだけど、花もネ」と、2つが同量に好き。 でもこれって、結構むずかしいんです。 アリとキリギリスの2役やんないといけないので。

「花」には、いろいろありますね。文芸、映画、絵画、彫刻、写真、デザインなど。 けれども音楽だけは縁があまりありませんでした。 なにしろ、中学生の頃に「この音が、どうしてこの音符の位置なのか」が不思議で、今も深くて暗い謎になっているくらいですから。



つい先日も、R&Bの清水翔太シンガー・ソングライターは、大阪の実家はカラオケ屋さんと知って、「こやぁ、かなわない」と。 産湯が違います。 体操の内村航平選手の実家が体操教室というのと一緒でしょ? 

これで、エスノグラフィを思い出しました。人類学の民族誌。 ミュージシャンたちのエスノグラフィって、さぐるとおもしろそうだなぁ。



で、話はちょっと学校にもどります。 2ヶ月経って、とうとうテーマが決まりました。 1989年、元号でいうと昭和64年&平成元年に放送開始された「いかすバンド天国」をモチーフにしたイベントです。

暫定的ですが、8月19日に高田馬場Club Phaseで開催します。これから4ヶ月で組み立てていきます。



にわかに現実味をおびてきたので、ミュージシャンたちの全国ツアー情報が気になり始めました。

・ピンクレディ 8公演
馬場俊英   9公演
・B'Z 24公演 そして、
ユーミン   71公演。 57歳、ボイストレーニング、1日8キロのランニングをして、ファンタジーを歌で物語る。

すると、またまた僕は思い出しました。

Unbuild America「建てられなかったアメリカ」という、建築図面を集めた本。 たいがいの建築はコンペで決まります。 つまり、合格案は一つだけ、その他すべては不合格案。 建てられなかったアイデアは無意味ではない、という愛惜。 ユーミン36枚目のアルバムは11曲、そして歌われなかった曲は、その何倍だろうかって。



最後に、2ヶ月通学して気付いた将来のこと。 もしかしたら最近注目され始めている「新しい公共」づくりをやっているのかもしれない。

御用とお急ぎでないので、僕はいろいろなことを考える。