出会い方が大事

6月5日にTV放映された、佐渡裕さんの番組見ました? 「夢のタクトを振る日」。ベルリンフィルを指揮した番組。あまりに良かったので、しばらくボーっとしました。”そうですか、そうでしたか”と、何度もうなずく。

僕は毎年、夏になるとプールに出かけます。屋内プールは嫌いで、もちろん屋外。5〜6年前のその日も、港区の区営プールで一泳ぎ。休み休みとはいえ、2時間遊んでいると、綿のように疲れます。

フラフラと近所を歩いていると、遠くで音が鳴ってました。見上げると、そこは芝・増上寺の門。それが、佐渡裕さん体験の日でした。もちろん、クラシック音楽ファンじゃありませんから、名前を知っていたわけではありません。

お堂の中で行われていたのは、市民参加型のコンサート。一目で、「この人はすごい人だ」。



まず、シロウトでも包み込むような体型と指揮ぶり。誰もが、初対面でファンになるでしょう。

次に、曲の解説が関西弁だったこと。ますます、好印象。

そして、顔つき。苦労が顔に出て来ないところ。

表現者としての感情の豊かさを、これほど感じさせる人もめずらしい。指揮の一挙手を見ているだけで幸せになれる。いるんですねぇ。「聴いてってくれる?」と、誘っているような。



TVでは「指揮の動き? 岸和田のだんじり祭りで、屋根に乗って扇子で舞うのと一緒ですよ」。裕少年が、40年間追い続けて、やっと立った夢の指揮台。

テレビではショスタコービッチが流れていました。僕は、テロップでハチャトリアンの「仮面舞踏会」も指揮したとあったので、こちらをYou Tubeで。「ワルツ」「ギャロップ」「ロマンス」。やっぱり、虚栄の華やかさとはかなさは、好きです。