take care of my son

ニューヨークでアパート暮らしをしていた時期がありました。胴長の僕の体で一番感じたのは、なにごとも「腰高」だということ。台所のシンクの高さ、洗面台の高さ、蛇口の高さ、そしてドアノブの高さ、鍵の高さ。

で、その鍵なんですが、「俺は鍵だ」と主張するサイズに驚きました。それは、我がアパートだけでなく、どこの住宅、学校、会社、店、アトリエ、工場を訪ねても
同じで、ですから、NYC=鍵の街と思い込むようになりました。



さて、NYCといえばブロードウェイ。ブロードウェイといえば、これはもぅ、コーラス・ラインでしょう。

なぜならば、鍵が一番出て来るミュージカルだから。正確には、ドアが主役のミュージカル。何のドアかと言えば、オーディションを受けるために集まったダンサーを迎え、送るためのもの。

ドアは皆んなに開かれている。けれど、最後にドアを通れる人は、合格した者だけ。

1975年に初演された大ヒットしたコーラス・ライン。当時は、知りませんでした。

そして、16年ぶりに再演するためのオーディションの日々を、ドキュメンタリーで描いたのが映画「ブロードウェイ・ブロードウェイ」。これは、リアルタイムで見ました。

この時の興奮さめやらぬ2009年夏、ついに僕は、オーチャードホールで本物のミュージカルを見ました。滂沱(ぼうだ)の涙で、しばらく立てませんでした。あまりに多くの人生を考えさせられて。

仕事 長距離バス ゲイ 失業保険 ペチャパイ 落ち目 チビ 心の痛手 ブス 緊張 もう一度 five six seven eight ONE!

あ、失礼しました、僕が独り合点してましたね。今年の夏も赤坂アクトシアターで公演があります。

お盆に合わせて、苦労人の演出家マイケル・ベネット大兄と会いたい。



★それでは、いつもの「音だっち」ツネツネ情報です。

本日のおすすめは、Fat Boy Slimです。
http://www.youtube.com/watch?v=WeYDKl1smaM