雨なら、この手で過ごそう
出掛ける前に、時間を確かめようとネットで確認しました。残念。事前に往復ハガキで応募しないと、参加できないことがわかりました。あいにく雨も降っていることだし。
ま、いいか。
池波正太郎記念文庫で開催された「池波作品のヒーローのユニークさ」。文芸評論家の縄田一男さんの講演会。それにしても聞きたかったなぁ。
ひょいと、植草甚一J.J.おじさんの「雨降りだからミステリーでも勉強しよう」というタイトルが頭に浮かぶ。
ま、いいか。
池波正太郎記念文庫は、台東区立図書館にあります。浅草です。彼のファンなら、ここは訪ねていることでしょう。
僕は、時代小説好きの友人に連れられて、一度きりですが訪問しました。「連綿と続く」という形容がぴったりの、彼が成し遂げた仕事量。それが縁で、彼のエッセイを読んだことがあります。
一日を規則正しく過ごした人。きちんと執筆した人。そうでしょう、そうでないと、長丁場、この量は書けません。
もう一つ、なるほど!と感じたのは、言葉遣い。表意文字の日本語の特長を活かして、池波漢字をつくり、あたかも「ほんとにある日本語」のようにしたこと。
気分が出る言葉。
そして、TV化され、舞台化され、劇画化される質の高さ。一冊にまとめた「池波正太郎と訪ねる江戸」的な本も、繰り返し出版されますね。
おかしな例えですが、中村吉右衛門さんが本業の歌舞伎を演じていても、どこか鬼平の長谷川平蔵に見えてしまいます。吉右衛門さん、すいません。
講演会には行けなかったので、CDを聴くことしました。古今亭志ん朝師匠が朗読した「鬼平犯科帳」。僕が持っているのは4枚。
・本所桜屋敷
・埋蔵金千両
・盗法秘伝
・血闘
パソコン遊びをやるようになって、動画で楽しめるか検索してみました。今まではYou Tubeだけでしたが、ニコニコ動画にありました。50分ほどあります。動画になってませんが、志ん朝師匠の演劇人としての才能が遺憾なく発揮されています。
じっくり聴いてください。