「飛びます飛びます」列伝
僕はドキュメンタリー映画が好きです。TVでは、たいがいBS放送でやってますが、未だ契約してないので、もっぱら映画館。
そこで、見たのがサイモン・ラトル。ポスターで見て気に入ったので。ヘアスタイルと、イギリス人特有のクシャクシャっとした顔。
内容は、彼が「お金持ちだけのクラシックでない」活動をしたくて、子供達と曲を作り上げていくストーリーでした。鯔背(いなせ)でございましょ?その心意気が。
図書館からCDを借りるのも、何を選べばいいのかわかりませんから、先ず彼のを借り始めました。
とんと話は飛んで、同じイギリス人のダニエル・ハーディング兄さん。
3・11東日本大震災発生時、演奏会場に向かう皇居前のクルマの中。指揮台に立った時の思い。
あれから3ヶ月半。同じ会場で、同じ交響楽団で、同じ「マーラーの交響曲第5番」を指揮したそうです。チャリティで再演。
「世界中の人々が思っていることを、どうか忘れないでほしい」って、なかなかできることじゃありません。
残念ながら、マーラーではありませんが、彼のベートーベン「田園」を聴く。え、この曲なんだ、知らなかったなぁ。
偏見を承知で言わしてもらえば、やはり、田んぼじゃなくて、畑に似合う曲、それも地平線が見えるような、ね。時間は夕方でしょうか?
それにしても、水もしたたる、いい男! 白皙! 金髪(半分だけだけど)! 碧眼(かな?)! 天はニ物も三物も与える。いるんですねぇ男前は。
とんと話は飛んで、落語家の震災経験。関東大震災を体験した古今亭志ん生師匠。
グラッと来たので、酒屋に飛び込んで親爺に一杯を所望する。「もう、飲めなくなるから」って、こういう話も好き。
噺なんかしなくていい、高座に座っているだけでもいい、とファンから慕われた人は、了簡が違います。
いろいろなんですねぇ。