本日、清里に着陸す
スペースシャトルのアトランティス号が帰還して、とうとうシャトル計画もフィナーレになりました。記録では30年間もシャトル時代があったんですねぇ。あっという間でした。あの、ヌルっとした機体、好きでした。
シャトルの前が、カプセル型のアポロ計画。アポロといえば、11号の月面着陸。あれも夏でした。調べてみたら、1969年の7月21日。ずっと、8月だと記憶違いしてました。
その時、僕は友達とそば屋にいました。もりそばを食べ終わって、その後延々3時間ほど、ねばっていたでしょうか。アームストロング船長が月着陸船から出て、ハシゴを降りて月面に立つ。
学生時代、地方から上京して下宿してる学生がうらやましくて、よく入り浸ってました。
年間を通じて「くらし」ていたのは、名古屋から来た次席検事の息子のアパート。よく喋る、愉快なヤツ。
アパートは、ほとんど壁がないような年代物の建物。部屋数はありましたから、年度ごとに上京する彼の弟たちも同じアパートに入居し、そこは、理想の男所帯になっていきました。
いつもお金がなかったので、500円もあれば豪遊です。「散財だぁ」と叫んで2人で入ったそば屋で、やってました月面着陸の実況中継。
着陸地点は「静かな海」でなく、「静かの海」。なんだかラテン語を翻訳したような知的な名前。頭の良い宇宙飛行士は、頭の良さそうな地点に降りるんだなぁ、ってウロンな頭で感じてました。西山千さんの同時通訳も、耳に残ってます。
「ところで今度、ゼミの夏合宿で清里に行くんだ。先生の別荘」と友達。
「キヨサトって、どこ?」と僕。
とどのつまり、アパートだけでなく、ゼミにも潜り込んで清里初体験。よかったなぁ。生涯初めての空気、初めての高原、初めての牛。討議には参加せず、泊まるのと食事はタダ。そして、周辺を歩く。
去年は、とにかく暑かったでしょ? 今年も暑くなるだろうと、早々と東京避難計画をもくろみ、「よし、今年の夏は清里だ」と青春時代を思い出して一念発起。
やって来ましたよ、清里。僕は近眼ですから、あまり星がきれいに見えません。ピントのズレてるメガネで、夜空を眺める。アポロと高原と星空の三題噺でした。