世界で同じ、男3原則
約1週間ぶりの東京です。清里から新宿駅にバスで到着。サイパン、バリ、タイなどから帰国して都心のターミナル駅に到着した時と同じことを感じました。
地平線や水平線に慣れた目には、ビルがとてつもなく巨大で、ガラスがピカピカで。電車の車内の雰囲気も、慣れるまでに時間がかかる。乗客の革靴に「そうだったよなぁ」という感じ。
皆さんも、同じですか?
いやぁ〜、よく眠りました。本日の遊びは「オテロ」。僕には「オセロ」でおなじみ。将軍オテロが、部下の奸計で妻を殺してしまうシェークスピアの戯曲。
それしか知りませんでしたが、ヴェルディがオペラにしていたのです。
オペラといえば、僕には4.5重苦。
1
値段が高い。まごまごしてると、生活保護の1ヶ月の支給金額ほどかかる。
2
歌っている言葉がわからない。イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、英語とくるから。
3
普段なじみのあるメロディは例外で、ほとんど未体験だから、気持ちがのらない。
4
故事来歴、宗教伝説、民族興亡に依拠するので、読んでな〜い、知らな〜い。
0.5
女性は「お出かけ服、命」だから、僕のなりとバランスがとれず、誘えない。
ですが、いい方法を発見しました。映画を見ればいいのです。値段は安い、字幕は出る、クローズアップのシーンがあるのでSS席でみているのと同じ。
で「オテロ」。「永遠のマリア・カラス」でゼフィレッリ監督は体験してました。名前だけしか知らないプラシド・ドミンゴ、すごかった。音楽・大道具も、とにかく圧倒されました。
原作のシェークスピアは、男の特長を3つの配役に割り振りました。
1 オテロは、勇気
2 ヤーゴは、知恵
3 カッシオは、忠義
ここで僕は、桃太郎を思い出しました。鬼が島に出掛ける桃太郎が連れていた3匹の動物。
そうです。勇気のキジ、知恵のサル、忠義のイヌ。同じ構図だったんですねぇ。
ラスト・シーンの美しいことといったら。オテロは自刃するのを、初めて知りました。
ここでまた、篠田正浩監督の「心中天網島」を思い出す。「天網島」では、2人はムシロの上に横たわる。「オテロ」では、荘厳な階段に横たわる。デスデモーナ妃が頭を下に、足を上にしたポーズの、なんと流麗なこと。
最後のタイトル・ロールを見ていたら、ローマのチネチッタ撮影所で作られたんですねぇ。うれしい。