モロコシにジャンプするネコ
引き続き、何にもしない清里の夏休み。ネグラの隣は「有機JAS認定農場」です。前回滞在でも、おばあちゃん・奥さんと知り合いになってました。
今回は、作業場訪問。キュウリを出荷する前の小袋封入を見学。曲がったものは、商品にならないのでハネる。そこに旦那さん登場。
「この醤油は、ラベルにシミが付いていて返品された」。訊けば、この農場は、エリアが作る加工品も含めた有機商品の物流拠点になっているという。
農場自身は、2ヘクタールに15種類の野菜を栽培。他にも農地があって合計では4.7ヘクタール。僕は坪しか実感できないので、「広そうですねぇ」だけ。
キャンプ場の管理人のお兄さんが、余った時間で栽培しているタマネギを搬入して来る。
農場の跡継ぎの兄さんが、畑から大根を収穫して来る。
主人「さっき納品先から電話があって、20袋じゃなくて10袋でいいって言って来た」。
息子「なんだよぉ」。
1回土から引き抜いたら、また大根を埋め戻すわけにはいかない。そりゃそうだ。販売店の都合で、土壇場になって納品数は振り回される。
話が、すごくリアル。自然な作物が、商品になる瞬間の厳しさ。今まで、何にも知らなかった。農家の皆さん、すいませんでしたという心境です。
非効率・高価格を仲間から冷笑されながらも、有機栽培にこだわるご主人。「昭和30年代の農法と言われてますよ。でも何千種類もの化学肥料や添加剤が体にいいはずがない」と。
ますます、襟を正さなければいけない心境。
でも、思わずクスッとなる話も拝聴。「夜、動物たちが来てトウモロコシを食べちゃう」らしい。
シカ、タヌキ、イヌ、ネコ、ハクビシンたち。夜陰に乗じて畑荒らし。ネコは、茎から斜め上に実ったトウモロコシに飛びかかり、全体重をかけてへし折る。
すんなり、もげればいいけれど、中途半端に残る場合もある。するとネコはあきらめて、次のトウモロコシに飛びかかる。
この図、旭山動物園の動態展示でやってくれないかなぁ。
早朝、犯行現場を見て「また、ネコの仕業だ」と言うご主人の顔を見てみたいです。
近々、「清里の森」の「涼風祭」で、N響が室内楽を演奏するとチラシにあったので、シューベルト「鱒」という曲を初めて聴いてみる。