マイ・ファースト・農家遊び

突然ですが、マーロン・ブランドの映画「ゴッド・ファーザー」はご覧になりましたか? もはや古典の域に達した名作です。

好きなシーンを2つだけ挙げろといわれれば、冒頭の結婚式のシーンと、ドン・コルレオーネが家庭菜園で倒れるシーン。孫と追いかけっこをして、突然倒れる。

死ぬ現場で、これ以上の理想を40年間未だ見つけることができません。



ということが、作業しながら蘇りました。歯痛のためネグラでゴロゴロしてるのもよくないなと思って、隣の「小林農園」に出向く。

そんなつもりはなかったのですが、奥さん・おばあちゃんと会ったら、何かやりたくなったのです。気まぐれの面目躍如。

収穫したモロッコいんげん豆の箱を、モッコで集荷場まで運ぶ。1輪車ですから、ヨロヨロします。腰の使い方がトンマなんでしょうね。

次は、カマを手にトウモロコシの茎を刈る。収穫を終えたトウモロコシの茎は、まだ青々としてます。意外とよく切れる。

「もっと根本から切らないと」と言われました。中腰の姿勢が不安定ですから、地表から10cmほど残ってしまうのです。

「畝に沿って進むといいよ」。なるほど、僕は当るを幸いなぎ倒していました。これだと見た目も汚い。

2〜3回休息して、1時間ほど。横たわる茎を見ていると、作業が進んだ快感がある。ところが、上の位置からみると、面積のほんの一部しか刈り取ってないことがわかる。

いや〜。



「お昼ご飯を食べなきゃ」と誘われました。残念ながら、僕は歯痛で口が動かせず、とにかく水を飲む。飲むばかりじゃなくて、頭から水を浴びて、手を洗う。気持ちいいこと。井戸の水です。

午後は、集荷場でモロッコいんげん豆の選別作業。

力仕事は弱いので、これは楽しかった。おばあちゃんに教わりながら、出荷できるものとハネるものを仕分ける。

曲がった姿のもの、虫を食ったものは、自家で食べたり近所に配ったりするのだろう。

跡取りの兄さんが、畑から大根を収穫してきた。

洗浄機を使って、泥を落とし始める。「僕にもやらせてくださ〜い」。

「この機械は、壊れているところがあって、大根を傷つけちゃうから、直したらね」と言われ、見学だけ。

回転している円筒形のブラシの間に大根を挿入する兄さん。見ているとコツがあって、根本から先端まで、微妙な手つきで大根を動かしている。

検品して洗い残しがあれば、再度、挿入。プロの矜持。

僕ができることは、洗った大根を袋に10本詰めて、リフトのパレットに積むことだけ。早く、洗浄機を直してくれないかなぁ。

いやぁ、農家遊びはおもしろい。



昨日のブログで紹介した「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の第2弾です。19日に演奏されるバルトーク2台のピアノと打楽器のためのソナタ」。