げに恐ろしきは、執念じゃぁ

サッカーのサムライ・ブルーは、負ける気がしませんから、引き分けると「負けた」思いをしますね。アウェーでのウズベキスタン戦、1−1のドロー。後味が悪いですねぇ。

前半1点入れられても負ける気はせず、むしろ、これで日本も本気になった、と歓迎してました。後半、岡崎がダイビング・ヘッドで同点。さあ、これから追加点という感じが再三ありました。ところが、相手も負けじと惜しいシュートを放つので、楽観ムードが徐々にしぼむ。

サウジアラビア出身のレフリーが、ホーム寄りじゃなかったのでドローになりましたけど、判定次第ではウズベキスタンが追加点を入れていたかも。アウェーではよくあることでしょ。



さて、夏のなごりを皆さんはどのように過ごしてますか? 

お化け好きの僕は、講談の一龍斎貞水師匠の「番町皿屋敷」を聴きに行きました。
「一枚、二枚〜」で有名な話です。落語の皿屋敷は、オチが笑いで終わります。講談の場合は文字通りの怪談。

番町は、市ヶ谷駅前の町名でなごりがあります。江戸時代の二代将軍、徳川秀忠の娘・千姫の屋敷があったところ。ご乱行の姫は、庭の古井戸に死なせた男達を投げ捨てる。と、貞水師は読み始めます。(話芸ながら、講談は「読む」と、前に解説されました)

恨みが立ち上ってきそうな、こわい古井戸ですねぇ。

ちらしに「立体怪談」とあります。通常は、講談は釈台を前にして演じるもの。今回は、おどろおどろしい小道具が舞台に配置されているので「立体」で、師匠の造語かもしれません。草むら、提灯、障子、井戸などお約束の道具立てがうれしいです。

今は昔、千姫の跡地は現在、旗本の青山主膳の屋敷。そこに住み込む女中が、お菊さん。主膳に言い寄られ、断る。

すると主膳は、10枚そろった家宝のお皿が1枚足りないと、いじめに走る。走るどころか、袈裟がけに手打ちにして、例の古井戸に投げ捨てる。あまりのご無体に、斬られたお菊さんの怨念がお化けになって意趣返しをするのだった。

四谷怪談と番町皿屋敷は、怪談の双璧ですからストーリーを語っても、あまり意味がありません。演者がどれだけ感情移入して読むか。悪の主膳と部下と妻。悪が悪でないと、お菊さんの災難が浮き立ちません。

話のほとんどが悪の会話ということは、人々が悪の話を聞きたいから。お化けになって悪を懲らしめるのは勧善懲悪の大義に沿ってます。結論の大義を、明るく幸福なシーンにしないで、足のないお化け登場にしたところがミソですよね。



読み終わった師匠が「それでは」と掛け声。すると、照明が落とされて、舞台に立てかけてあった障子を破ってお化け登場。フロアに降りて来て、通路を上がって行く。

観客は、クスクス笑い。遊園地のお化け屋敷だって、少しはこわがるのに。

僕の隣は、20代の青年でした。貞水師匠は、立派なホールだけでなく神社や解体直前のビルのような場所にも出演するので、もしかすると、若者が新しいと感じているのかもしれません。

★それでは、正真正銘の20代の若者「音だっち」ツネツネからです。

・そろそろ、稲刈りの季節ですね。学生の頃は、実家で稲刈り手伝わされました。東京では、稲穂を見られないので寂しいです。ということで、スッピツの稲穂です。

http://www.youtube.com/watch?v=boQtp8ddp18