かすかにバナナ味のやまぼうし

やってまいりました、清里。新宿からのバスは、女子大生が最後の夏休みなのか、満席でした。単位や就職活動の結果を情報交換してました。

一般社会からみたら季節外れですから、交通渋滞もなくスムースに3時間で到着です。

清里は高原ですから、なんとなく北方の印象がありました。改めて地図を見ると、バスはひたすら西方に向かっているのでした。甲府を過ぎてから、北北西に進路をとる。

もう、ブドウも桃も収穫は終わりなんでしょうか。畑に実の色がありません。



現地に到着して、休む間もなく、「萠木の村」にあるレストランの裏手に回って廃棄物を物色。めぼしい物はありませんでした。

一枚の白色の大皿を入手。お皿って、大きければ大きいほどいいですよね。なぜ捨てられていたか? 小指の先ほどが欠けていたからです。

レストランも商売となると、キズモノは出せないんですねぇ。シメシメ。

この8月、「萠木の村」はフィールド・バレェを開催しました。終わればゴミの山ができます。舞台で使ったパネルや小道具の数々。それらがすべて廃棄処分。燃やすしか手がない。

焼却場にゴミが山と積まれていて、大型工作に使えそうな木材を入手。

及び、です。おもしろい物を入手しました。

たぶん「ジゼル」で使われたと想像する「干し草のかたまり」。舞台は、ジゼルが舞う村の場面でしょうから、「干し草のかたまり」が必要だったのでしょう。

残念ながら、中身まで干し草ではありません。あらかじめベニヤで立方体を作り、上に干し草を貼付けたもの。でも充分、村の気分が出ます。

清里は牧場が多く、牛馬のご飯になる干し草をよく目にします。かたまりは、1つ2〜3mほどの立方体。近づくと巨大さに驚きます。

牧場主の話では、干し草づくりも仕事のうちだそうです。僕は、どこかの専門の飼料会社から買うのかと思ってました。

「そんなことしたら、採算があいませんよ。一部、輸入したものも混ぜて使ってますが」。配合率もデリケートで、永年の試行錯誤の末に決まってくるという。



粗大ゴミ収集も一段落して、地面を見てました。なにやら赤い実が、樹木の下に一面に落ちている。サクランボの小型版で、表面はグミのようなツブツブがある。

どんどん拾いました。両の掌に山盛りになるくらい。

「なんという木の実なんだろう? 動物たちの食料になるのかなぁ?」。

「やまぼうし、です」と教えてくれたのは、レストランの店員。

皮をむくと、バナナのような薄い黄色の実が出てくる。食べると、かすかにバナナ味。種は意外に大きい。

「サルやリスが食べませんか?」と訊くと、「この辺にはいませんねぇ」と、夢を壊す現実を言われてしまった。両手でやまぼうしを食べている姿を想像してました。

「そうだ、やまぼうしの種を植えて、樹を育てよう」と、いつもの気まぐれがはじまる。ゴミ収集も、いろんな方面に妄想が広がります。

★それでは、久しぶりに「音だっち」ツネツネ情報。広場でライブをやる時、いろいろな木の実をばらまいておくと気分が出るんじゃないかなぁ。

・本日のおすすめ

[http://www.youtube.com/watch?v=7Seyofd8uCg:title=SALLIE FORD&THE SOUND OUTSIDE
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