清里でリベンジをはたす
学生時代はヒッチハイクで一人旅ばかりしてました。日本全国、津々浦々。現地では、東京にいてはお目にかかれない物を拾ってました。
当時は宅急便がありませんでしたから、拾った物は当然持ち歩いて移動してたのです。
北海道では、馬の蹄鉄。氷雪用のスパイクが出ている蹄鉄。3本拾ったので重かった〜。
名古屋では、振り子の柱時計。ゴミだから、動かない。けれど、すでに古物の風格があって拾いました。分解して遊ぶ。
東北では、小さなお釜が落ちてました。1〜2人用のサイズが珍しくて手が出る。ロウソク台にしました。
アメリカでは腰痛を拾いました。原因は今でもはっきり覚えています。
皆さんは、アメリカの映画でよく見かける黒くて縦長の公衆電話を覚えてますか? ほぼ10〜20年前まで現役だったやつ。もしかすると地方では現役かも?
ニューヨークでクリエイティブの仕事をしていた頃は、その公衆電話が、クローム色の新型に付け替わる時期だったんです。
工事が終わって、旧式は撤収されずに放置されているのを、アパートまで運びました。
台車を英語で言えず、ですから借りることもできず、細い腕で20ブロックほど歩く。何回、あきらめようとしたことか。この時、ビリリっと腰にきたんです。
なにしろ、重い。鉄のかたまりですから。部屋に置いて眺め、まんじりともしませんでした。この「まんじり」の時の姿勢は、腰の痛みで体を横にしてました。
アシスタントだった女性は、不憫に思ったのか「動けないなら、家に余っているテレビがあるから持って来てあげましょう。日本の番組も映るし」と慈しみのお言葉。
だから、日本女性は優しい。
旧式でしたが、ちゃんと「新婚さんいらっしゃい」とか「のど自慢大会」が映りました。最初は喜んでみてましたが、そのうち「なんだかなぁ」気分になり、ドライバーで分解を始める。
立てないから、手持ち無沙汰だったんです。それに旧式だしね。
カバーを取り外し「臓物丸出し」状態のテレビは、何となくニューヨーク暮らし気分。
数ヶ月して、彼女のアメリカ人亭主が「返してくれ」と言ってくる。自分が使ってなくても、他人には使われたくないのが人の常。
「その姿」を見て、彼の怒るまいことか。フロアをはう姿勢で復元しましたよ。
8月23日のブログで、ペンションの廃業跡地に残置されていた小型テレビを拾った話をしました。
「夢よ、もう一度」で、またドライバー片手に分解開始。どうせ映らないテレビなので、今回は、カバーを外すだけでなく、ブラウン管・チャンネル・スピーカー・基盤など徹底的に分解しました。
夢中で。
どんどん部品の山ができる。それはいいんですけど、床でやっていたので、またぞろ、腰が痛くなってきました。
★それでは、いつもの「音だっち」ツネツネからの楽曲情報。分解したのはソニーではなく東芝製でした。
・本日のおすすめ。josé González。ソニー、ブラビアのCMでもおなじみの楽曲です。
[http://www.youtube.com/watch?v=Y-qJu20do0o:title=http://www.youtube.com/watch?v=Y-qJu20do0o
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