隼町通いが始まりそうです

今年は、千代田区隼町の国立劇場が開場して45周年。

同じ国立劇場でも、僕はもっぱら裏手にある落語・講談の「国立演芸場」しか行ったことがないので、皇居に面した歌舞伎や文楽の「本館」にはお呼びがない。

前に「演芸場」に出かけた時、置かれていた45周年のチラシを見て、来年4月まで、「本館」では記念公演が目白押しと知りました。

それも、名前だけで、あるいは作品名だけは聞いたことあるけど、中身を知らない戯作者のラインナップ。

10月 曲亭馬琴  「開幕驚奇復讐譚」 尾上菊五郎

11月 近松門左衛門「曾根崎心中」他 坂田藤十郎 

12月 真山青果  「元禄忠臣蔵」 中村吉右衛門

1月  河竹黙阿弥 「三人吉三巴白浪」 松本幸四郎

3月  並木宗輔  「一谷嫩軍記」 市川團十郎

4月  鶴屋南北  「絵本合法衢」 片岡仁左衛門     
正座して鑑賞したいラインナップ。永井荷風山人のように、江戸へ韜晦したかったので、まず手始めに馬琴師匠から鑑賞。



チケット料金は、特別席12000円から3等1500円まで。

行ったことの悲しさで、どの席ならどの程度見られるのかわからない。座席表を見てわかりました。

特別席は舞台と花道が真近な席。3等席は3階最後列。ちなみに1等A席は1階のほとんどと、2階5列目まで。

僕は安い順に予約してみて、次々「売り切れ」と出て、やっと2等A席。1階4列50番。これがラッキーでした。

「開幕驚奇復讐譚(かいまく きょうき あだうち ものがたり)」は、「尾上菊五郎菊之助。両宙乗りにて術譲り相勤め申し候」と口上があるように、2人が舞台から天井奥へ消える大仕掛けがウリ。

しかも、2人同時に宙を舞う。

飛ぶ前、黒子さん達が天井から降りたワイアに菊五郎丈のハーネスを結ぶ。その時、僕の眼前5mもない。

この近さは、一生体験できないでしょう。あまりに近過ぎて、人間国宝であるより「寺島しのぶパパ、がんばれ」の気持ち。

この時の彼の配役は仙女。インタビューで語っているように「現代の仙女レディ・ガガをイメージした衣装」で、本人も楽しんじゃってるねぇ。

装置も照明も、前衛劇のようでした。1874年以来の舞台化なら、ほとんど新作と同じだからでしょうか。

それは、さておき。

馬琴さんは史実に名を借りて、荒唐無稽なストーリーで喜ばせるのがうまいんですね。なぜベストセラー作家だったのか、初めてわかりました。

27日までですから、急いで予約しましょう。

★それでは「音だっち」ツネツネから。出て来る民族はヌバ族でしょうか? レニ・リーフェンシュタール女史の写真集を思い出しました。

曲を聴いていると、五線譜が誕生する前、民族音楽というのは世界共通の感触があるのでは? と気付きました。この曲想も民族ですね。

・本日のおすすめ。Deep Forestです。

[http://www.youtube.com/watch?v=6jZ8VNANHwM&feature=related:title=http://www.youtube.com/watch?v=6jZ8VNANHwM&feature=related
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