ドイツでも個展をしたディディエさん
このブログのプロフィールにある写真は、アフリカの木彫り人形です。パリの蚤の市で見つけ、他人と思えず、以来30年ほど机の上に滞在中。
アフリカはいいよねぇ。見たことはないけど、命の原産地と思える風土が。五輪の開会式でも、アフリカ諸国が登場すると、他は亜種、「人工的な人種」に見えてきます。
11月初旬、神宮外苑と周辺で東京デザイナーズウィークが行われてましたね。皆さんは行かれましたか?
デザインを中心に、アート・音楽、それにワークショップもあるお祭りです。気分は、最近知ったアルド・チッコリーニのひょいひょいした風情で、裏道を徘徊する。
すると、ありました。「青参道」のステッカーを貼った店Gallery KANKANをのぞくと、アフリカの街の日常をスケッチしたような人形群。
これは「ペンキ屋」75000円。
「トーゴのアーティスト、ディディエさん作品です」。アフリカ大陸の西、ちょうど「顎の出っ張り」の形をした地域諸国の一つ。
地図で調べる。西から東にリベリア、コートジュボアール(サッカーのドログバ兄さんの故郷)、ガーナ、トーゴ、ベナン(タレントのゾマホン兄さんの故郷)、ナイジェリアと並ぶ。
やっと、位置関係がわかりました。トーゴは、南北に細長い国。
これは「自転車で鶏を売る男」70000円。
見ていると、サカキマンゴーさんの親指ピアノの音が聴こえてきますねぇ。
1970年生まれのディディエさん。92年から板金工、00年からアーティスト。ロメのアトリエでは4人の助手と一緒に働いています。
最近は工作に目覚めてますから、ディテールをどうやって作っているのかに目が行く。素朴なようでいて、けっこう細工が細かい。
頭部の球体部品がアトリエにコロコロ並んでいる風景を想像してニヤリ。
これは「石油缶売り」58000円。
店のオーナーは小川弘さん。訊けば、東京芸術大学時代からバックパッカーをやり、現在は会社の経営者。日本全国に店舗をもっているばかりでなく、数々のアフリカ美術展のキューレーションもやる方。先駆者でした。
最近は上海にも開店したらしい。いるんですねぇ、アートをビジネス化できる人は。
これは「のぞき見」。100000円。
彼女を見ているとダイアン・リーブスIn your eyesを思い出しました。
今年の東京デザイナーズウィークは、結局この店だけ訪問。今までは、会場全体を見てましたが、毎年、一つだけ新しい作家を見つけるのもおもしろいね。