絶望したら、この三段活用をいかが
最近、調子はどうですか? 絶望してます? 絶望はいいよね。
「絶望名人 カフカの人生論」頭木弘樹編訳を読みました。いろいろな名人がいますが、絶望名人とは、うまい見方。慧眼です。
世の中だけでなく、身体に、心の弱さに、学校に、仕事に。
真実や夢に。
食べること、不眠、人付き合いに。
親にも、結婚にも、子供が作れることにも。
そして、病気にだけは絶望していない。
「変身」や「審判」で後世の文学者に影響力を残したフランツ・カフカ。どうして?
人生につきもののネガティブ回路は、文学者の十八番。ネガティブの専門家は、後世にネガティブを「発見」した人の心に棲みつく。
弱いんです。だから、書くことに全体重が載ってます。書かざるをえないんです。書かなきゃ生きられないんです。
そういう言葉は、信用できるでしょ? 1日200点出版される本の中で、書かなきゃ生きられない著者は何人いるんでしょうかねぇ。
音楽でいえば、ショパンかなぁ?
頭木弘樹さんの前書きを引用します。
アリストテレスは、悲しい時に悲しい音楽にひたる「同質の原理」を主張したそうです。
して後に、ピタゴラスは、悲しい時に打ち消す音楽を聴く「異質への転導」を唱えた。それを本で読むなら「岡本太郎vs柿沼康二」平野暁臣編でしょうか。
岡本太郎巨匠の残した言葉を、書家の柿沼康二さんが臨書したもの。エネルギーがほとばしってます。気のパワーと息づかいが聴こえてきます。
安直ですが、音ならこれかなぁ。
で、気持ちがニュートラルになったら、外に出ましょう。
ポストモダンとは、よく耳にしますね? 丸めていえば、バブル期に建設された「とんでも建築」です。
建築家にどなられそうですが、100万言の理屈をこねて施主を説得し、「ほんとに建てていいの?」というためらいが、今にしては感じられる建築群。
胸を張って、お気楽をやったのです。軽いんです。それでも、それだから散歩のネタには困りません。
疲れたら、こんな歌を聴いてスヤスヤ眠りましょうね。または、これ。
世の中に、寝るほど楽は、なかりけり。浮き世のバカは起きて働く。