非コンセプチュアル・アートに異議無し

濱口健さんの個展に出掛けました。DMを見て「何か匂う」と、行かないわけにはいかない、と。

勝手に私淑している、都築響一兄さんとのトークショーもあるというので。

勢い余って、1時間も前にギャラリーに到着してしまうほどに。普通、オープニングパーティを除けば、画廊の滞在時間は15分ほどですから、そうとう入れ込んでました。

おかげで、じっくり作品をみることもできたし、話もできました。

金髪緊縛ヌードと経文とミニカー。

ギャラリーの方に訊くと「高橋コレクションにも入っています」「え、高橋鐵?」

おもわず、年齢がバレます。高橋鐵さんは昭和20年代の性の求道者。それが、濱口さんの作品を購入できるはずがないよね。

「これはパロディですか?」「いえ、昭和リスペクトです。それに、画材のリキテックス広告のつもりでもあるんですが」。

他に山城新伍木枯らし紋次郎、エマニュエル夫人、小野田少尉など10枚ほど。ずれた人選がいいよねぇ。

そして、都築響一兄さん登場。

学生時代に日本画専攻だったので、そこから「なぜ、現在の画風になったのか?」とオーソドックスな質問から始まりました。

許容範囲の広い都築さん。

結局「いろいろアドバイスという名の『よけいなお世話』を言ってくる人が多いでしょ? でも『耳を塞ぎ続ける』のも才能ですよ」と。

アメリカ旅行で聴いたFMラジオ。「未だにピンク・フロイドだけを流す局もある」。トレンドどこ吹く風がかっこいいよ、と力づける。

トークショーで、お客に配られた風呂椅子。早速、御両所にサインしてもらう。下にあるのは、エロ日めくりカレンダーをコラージュした濱口さんの作品。5万円だったかなぁ、6万円だったかなぁ。