今年も初席は賑わったことでしょう
すでに、仕事始めで新年の挨拶回りでお忙しいことでしょう。お疲れさまです。
とはいえ、7日までは松の内。今年は、7〜9日が3連休の方も多いでしょうから、10日にならないとエンジンがかからないかもしれません。
で、今回はまず雅楽でご機嫌うかがい。
僕は数回、ゲンブツを見てます。聴くと、クタ〜となる一方で、シャキ〜ンともします。東儀秀樹兄さんのコンサートも、1回聴きました。雅楽と自作曲を両方演りました。
はるかに遠いご先祖と通信している気になり、おもわずCDも買っちゃいました。
ひるがえって、落語の場合は音ではなく話芸ですから、限りなく現代語に翻案しなければ伝わりません。
ですから「はるか」ではなく「ついこの前」のご先祖の話に感じますけど、実は原話が平安や鎌倉時代のものもあるのです。
NHK「日本の話芸」は、放送開始20周年ということで、3日にスペシャル番組がありました。寄席の初席に行かれた方には、華やぎの続きのような好企画。
・柳家小さん「長屋の花見」。3月になると、寄席でよく演るネタ。こういう大家さんに出会いたい。
・三遊亭円楽「浜野矩隋(はまののりゆき)」。これは、演る人があまりいません。子を想う母親の決別。
・桂文枝「宿屋仇(やどやがたき)」。上方ネタですが、東京でも演ります。東京と違ってネットリ。
・小金井芦州「義士三村の薪割り」。忠臣蔵の義士銘々伝の中から三村包常の講談。かつて、薪割りする商売があった。
・桂文治「浮世床」。床屋が社交場だった時代の、愛すべき男たち。女たらしの、建具屋の半ちゃんの夢。
20年続いている番組ですが、すでにスタート時点で名人・三遊亭円生師匠はいなかった。
僕は、58巻116枚組CD「円生百席」を何回も聴いてます。リラックスした口調の芸談も録音されています。
広告では、別冊解説書や、本人の著書「寄席育ち」などが付いて207,060円也。もちろん、その価値はあります。ありますが、僕は、いつものように図書館から借りて、ね。
50枚ほどは普段、寄席で聞けないネタですから、貴重です。なにより、話芸の標準原典。初めて聴いて、すでに30年は聴いている耳になれます。