星を見て神話を創造したギリシャ人

東京近郊メガロポリスの交通網はすごい。あらためて、すごい。

神奈川県は地上を走り、東京は地下に潜って、隅田川を超えると地上にまた出て埼玉・栃木・茨城・群馬県にいたる。

やって来ました、午後5時の「東武曳舟駅」。田園都市線半蔵門線東武伊勢崎線が乗り換え無し。

電車の中吊り広告も好きですが、路線図を凝視するのも大好きですから、座らずに見てましたよ。濹東から北に広がる毛細血管のごとき路線。

曳舟駅から、亀戸線
西新井駅から、大師線
北千住駅から、常磐線つくばエクスプレス
新越谷駅から、武蔵線
春日部駅から、野田線
東武動物公園駅から、日光線

おもしろいねぇ。

小泉線、佐野線、桐生線宇都宮線鬼怒川線ってのもある。

ああ、遠くへ行きたい。もっとも、僕はボックスシートが好きなので、ベンチ式シートだと弁当を開けられないのが不満じゃ。

出掛けた先は、墨田区プラネタリウム。施設の名前はユートリア・スターガーデン。

なんだか、プログラムが充実しているらしいと聞いたので。

館を撮っていると「何してるんですかぁ?」と、自転車に乗った少女2人組が寄って来る。

「お腹が空いたんだけど、どこかに食堂あるかな?」と訊く。「サイゼリアがあるよ」と、どんどん先に立って案内してくれる。

陽が暮れて、時間も遅いから道筋を教えてもらい、松本ほねつぎ院(打撲・捻挫・脱臼と大書看板)の前でお互い指ピースして別れる。

踏切を渡ると、「京成曳舟駅」がある。そうか、このあたりは東武と京成が2大豪族だったのね。

さて、肝心のプラネタリウムに入場。八ヶ岳の空に浮かぶカシオペア座絵ハガキをもらう。

0.1以下の視力もメガネを掛けて矯正しているから、あの地では、星空を楽しんでました。去年の夏。帰京してからは、星を見る気分がなくなりましたけど。

も一つのプレゼントは、チョコレート。

「えっ、なんで?」「バレンタインですから」。14日ですよ、お客さん。おこたりなく準備してますか?

プログラムも念入りに、14日の夜9時から15日の朝7時にかけての夜空でした。

「5月22日にスカイツリーが開場します」と始まった投影。

「それでは、西の夜空を見てみましょう」。牡牛座から、だんだん南に寄って、オリオン座・おお犬座・こ犬座。曲はキス・ミー。動画の少女は、先ほどのほねつぎ院で別れた少女とそっくり。

3座のペテルギウス、シリウスプロキオン星。それを冬の大三角と説明が流れる。

オリオン座、なつかしいですねぇ。右手はこん棒を振り上げ、左手にライオンの皮を垂らしてます。ペテルギウス星は、オリオンの右肩の位置。

投影はさらに進んで、北のオーロラから東へ。最後はケルティックウーマンの曲で夜が明ける。

いやぁ、素晴らしいなぁ。想像してください、冬の宇宙が喚起する曲想。

投影後、解説者の渡邊陽一さんに近寄る。

やっぱり、星少年でした。「最近、似た名前の方が活躍してまして」と苦笑する彼。選曲も彼。ケルティックとは、ケルト(民族)の意。

平日は墨田・江東・台東区の子供たちがやって来る。土・日は一般投影です。寒くて縮んだ時に、やんわりお薦めしますよ、プラネ体験。キモチがゆるんできますから。

帰りの「東武曳舟駅」。電線が、運行する星の軌跡にも似て。