空間が、魚にとっての水になってる?

東京は今日も雨だった。ブツブツ。

どれにしようか、迷うほど行きたいところがありましたが、すべてあきらめる。あきらめが悪いので、チラシをにらんでブツブツ。

にらみ 1。 港区で、「旧町名由来板巡り」がありました。申し込んだのは、高輪方面コース。

泉岳寺→高輪神社→東禅寺→瑞聖寺。コースには、シティハイツ桂坂とか、白金台どんぐり公園もある。こりゃ、どんな由来があるのだろう?

にらみ 2。 「フォトスタジオの聖地・横浜」。横浜開港資料館でやってます。日本写真のパイオニアの一人、下岡蓮杖が営業写真館を開設して、今年が150年だそうです。

幕末開港期の「新し物好き」蓮杖の講演会がありました。

にらみ 3。 東京都現代美術館のワークショップ「まちのキオク編集会議」。現代版の江戸名所図絵・深川編を作ろうというのだから、おもしろい。

小名木川、木場、清澄庭園、倉庫街の佐賀町ですよお客さん。さすらいたいよね。

散歩の友・愛用していた、地下鉄路線図。折り畳んで持ち歩いていましたが、とうとう折り目が風前のともしびになったので、新しい図と換える。

足のマメと同じで、切れた後も分身。捨てるに捨てられない。どんどん増える不要品。

銀座じゃぁ、ユニクロ最大店舗がオープンしたというじゃありませんか。千人が行列するほどの人気。

アメリ経済誌Forbesが発表した、日本人リッチマンNo1は、柳井正兄さん。人気ブランドのアンダーカバーとコラボして「年商100億円を目指す」から、そこんとこよろしく。

僕は、売れ残りのTシャツを5割引で買ったことがあります。柄は、谷岡やすじ画伯創作のキャラ。バター犬とか、トンチ豚等の。

先日、銀座の和光裏通りを散歩していて、楽しいウィンドーを見つけました。

奥行きのある白空間に、天井から床まで、花が咲くワイヤが櫛比している。内、数本のワイアに透明の雨ガッパがハンガーでつるされている。

「何だろう?」と店内に入ると、ELTTOB TEPという店。ペット・ボトルを逆さまにした名前。クスッ。

「1年前に開店しました。ISSEY MIYAKEのカジュアル版です」と、店員さん。「佐藤卓さんが、店をプロデュースしました」。

ISSEY MIYAKEだと、ちょっと敷居が高いけど、ついでに値段も高いけど、こちらは、ほんとに楽しい店内。

でも、そこはISSEY兄さん。相変わらず、しなやかな商品で、触りたくなる。説明によれば、これはチョッキとショールをかねた着こなしができるもの。

見た目の軽さが、自由そう。

「ほんとに勉強している方で、毎日毎日よく働く方」と、店員さんが尊敬するボス。僕も。

24日には、店内で「明和電機」のライブをやるらしい。見たいねぇ。

ついでに寄ったのが、映画「pina」。

隣に坐ったのは、母娘。「名前がよく覚えられないの。ピナ・バウワー?」とささやく母。「ピナ・バウシュよ」と娘。

ピナ・バウワーって、何? 誰れ? お母さんの破壊力には、逆らえません。

25年間も構想を練り、彼女と話合って来たが、肝心のピナ・バウシュは2009年に亡くなる。ビム・ベンダース監督は、一度映画化をあきらめる。

3Dは、舞踏家ピナを映像化する空間を作り出した。

パリ・テキサス」「ベルリン天使の詩」を撮った監督は、今回も余人にはできない深さがありました。

登場するのは、ピナの弟子たち。一人一人が、ピナから何を学び、感じ、自分はどうすればいいか、を踊る。

喜ぶ、淋しい、愛す、苦しむ、怖れる。

監督は、肉体の言語にふさわしい場所を、一人一人選んでていねいに撮る。土、水、火、大気が好きだったピナ。音楽は、三宅純さん。

「挑戦をやめないデザイナーの川久保玲さんは、ピナに似てるな」と、苦しみに耐えながら創造する凄みに圧倒される。

彼女が遺した言葉。

「踊りなさい。自らを失わないように」。なんて暖かい師匠。自分に厳しい人でないと、こういう言葉は出てきません。

そして、ベンダース監督。あなたの3D映画は、幸福でした。

「音だっち」ツネツネも、幸福な映像を送って来ました。いいね。

・このダンスすごいです
http://www.break.com/index/amazing-light-up-tron-dance-routine-2309229