低山遊歩なら、続けられるかも
「弘法山のだれも知らない秘密の小道」とあったので、出かけました。「里山探偵団」が、メンバーを募集していました。
「弘法山」は知らないし、「秘密の小道」と言われれば知りたいでしょ?
神奈川県秦野市は、小田原の北で、丹沢の南にあります。「弘法山」は、秦野市民が訪れる桜の名所でした。
「里山探偵団」団長の益田さんから、地図を受け取る。
等高線と地図記号を見たのは、小学校以来ですね。等高線は1本10mって、覚えてます?
「標高差は、200mあります。内、85mまでは地元のバスで登っちゃいます」と始まった森の遊歩。
「さて、歩くと汗をかきますから、まず着ているものを1枚脱ぎましょう」。山歩きは、マメに着脱する基本を学ぶ。
「地図で、小さい点の集合は『畑』、大きい点の集合は『果樹園』です」。そうだったねぇ。「今、みかん畑にいます」。なるほど。
第一目標の「権現山」を目指して歩き始める。
数々、知らないことがありますが、花や木の名前がさっぱりわからない。というのも、メンバーが次々と「あ、これは〜」と、連発するので。
しかも、ほとんどは隠れるように咲いている小花。見つけられる目が違います。
「『権現山』から『弘法山』へは、下って上る。鞍部(あんぶ)といいます」。馬に乗せる鞍の形に似ているからでした。いつからか、呼ばれるようになったこの種の言葉って、いいよね
「権現山」も「弘法山」も、秦野市からクルマで来られるルートもあるので、大変な人出でした。
野外宴会の無礼講。10割増しの食べ物・飲み物を売られてるし、屋台も並ぶし。
「弘法山」を尾根伝いに離れてから、昼食。
「脱いだものを、全部着こんで休みましょう。それと、風の来ない側で、食べてください」。体力消耗を避けるためのアドバイス。
一面の雑木林が静か。
北に、大山。落語「大山詣り」に出て来る、大山。標高1200m。想像していたより高い。南は、秦野市街地が広がる。
「ハイキングのメインコースがあります。でも、体力がありそうなら、『秘密の小道』を歩きましょうか?」と、益田さんが誘う。
ハイキングに用意された登山道は、整備されているので、競って歩くらしい。
それより、山仕事・畑仕事の人が通る道、シカやイノシシが歩く道があるそうな。おもしろいね。ぜひ、行ってみましょう。
地図で等高線が密につまった地形は、急峻です。標高差120mを上る。
ゼイゼイする。見かねて益田さんがストックを貸してくれる。これがあると、だいぶ違う。休む、上るを繰り返す。
「体を、振り子のように左右に揺らしながら上るといい」と、本日、山の知恵何回目か。
苦しいけど、おもしろい。
すると、広がってきました、これぞ里山という風景。音なら、ノラ・ジョーンズ。
稜線、雑木林、竹林、畑、桃の木、みかんの木、きのこ、菜の花、たんぽぽ、つくし。誰となく「あぁ、いやなことを皆んな忘れる」の声挙る。
来てよかった。
旅、遠くば尊きにあらず。神奈川県で充分、じゅうぶん。
「鶴巻温泉駅」で解散。
益田さんと2人で駅そばを食べる。丹沢全体の地図を見せてもらう。
グリーンは平野部。茶色は山岳部。「弘法山」は、もちろんグリーンのところにある。でも、充分満足。もっと、いろいろな所に行きたい。
今回のは、のんびりと丘陵ピクニックのSコースで、標高差200m。
他に、安心のゆっくりトレッキングはAコースで、標高差300m。Xコースは標高差500mもある。
僕もストックを買って、毎月1〜2回やってみようかな。裏道遊歩の里山版。