つい、歌いたくなってくるでしょ?

19日から始まる水泳教室のため、自主トレしようと世田谷・砧公園にあるプールに向かう。

勇んで出かけたら、入り口に「本日休館」のボード。お正月も1日から開館していたのに、休むことがあるんだね。

あきらめて歩いていると、クレーン車の車体が浮いている。下部から左右に横腕が出て、大地を踏ん張っている姿。

お尻をおろし、上半身を斜めにして「あれで、どのくらい隙間があるのか?」と見ていると、「危ないですよ」と声がかかる。

5段型クレーンを最長に伸ばして、20mの丸太を釣り上げている。「鯉のぼりを上げるんです」。

僕の部屋には、1年中ミニ鯉のぼりを飾ってありますから、これは最後まで見届けないと。

クレーン車は、KOBELCO RK70M。建設省指定・低騒音型。つり上げ荷重4.9t。そうかぁ、金太郎のように力持ちなんだね。小川造園(株)? 造園会社が鯉のぼりを上げるの?

丸太がスッポリ納まるコンクリートの基部に、無事据え付けられる。

そこからが、タイヘン。

5月5日までの3週間、微動だにしないポールであるために、斜め後方にロープで引っ張る。しかも2方向へ。留める先は木立。

職人の兄さん、地上3mにスルスル上って、ひっかかる枝をよけながら結びつける。親方は、ポールの垂直を視認しながら、2方向のロープの引っぱり具合を若手に指示する。

すごくビミョー。目だけで判断する。

ロープ固定が終わると、コンクリートの基部に杭を噛ませて、更に万全を期す。

もっている車両といい、木昇りといい、ロープの扱い方といい、やはり造園会社じゃないと無理だわさ。

花見が終わったら、もう5月なんですねぇ。ラスティ・マンス・オブ・メイ。Lustyは「元気いっぱい」の意味でした。

日本では、まるっきりヒットしなかったミュージカルのキャメロットの1曲。

2本のポールに渡されたワイヤーには、鯉のぼりをつなぐフックが付いている。

「何匹いるんですか?」。

「吹き流しをセンターにして、左右に9匹ずつです」。団体鯉のぼりが初めて見られる。

やおら、軽そうな白い棒状の物を口に差し込む。

「発泡プラスチックを入れておけば、風で生地がからまないんです」。よく、内装の工事現場で見かけるパイプの保温材でした。

アスファルトに、しんなりした鯉が18匹並ぶ。センターはロングサイズ、左右に向かって段々サイズが短くなっていく展開。

万端あい整って、いよいよワイヤーを引き上げる。

上がった、あがったぁ。

風をはらむと、ほんとに生きてくる。

薫風という言葉がありますね? 風、薫る5月。

これは、どこを基準にした言葉なのだろう。沖縄? 東京? 北海道? 桜前線は北上中でしょ? ということは、桜と共に鯉のぼりが泳いでいる地方がある?

歌では「橘かおる朝風に、高く泳ぐや鯉のぼり」。橘に加えて桜を借景にした風景、いやぁ、日本ですねぇ。

石垣島から、旅がらす娘「迷子だっち」の便りが来ました。

・海に入り浄化しました。素晴らしいです。いつまでも泳いでは浮いてを繰り返せそうです。ありがとう、石垣島! 冬からの離脱を喜んでます(^J^)。

もう海で泳いでるの? 

・自然食品、天然商品の「ゆらてぃく市場」に行ってみると、島の野菜や食材の健康的加工品ががたくさんでウキウキ。
 
早速、なじんじゃう。

・市街地は、すごく都会です。ツタヤ、ゲオでDVDも借りられます。映画館がないのが意外で残念。

・図書館はステキでした。東京で予約待機していた本が、ふつうに書架にあります。ふかふかのソファで優雅に読めるとはうれしいです。

・やっぱり、芸術、文化もある程度ないと日常生活は厳しいです。でも東京は私には過剰。

確かに、加減がないからね。

・日帰りのできる竹富島へ近々行ってみようと思います\(^o^)/

相変わらず、うらやましいねぇ。眺めるんじゃなくて、自分が鯉のぼりになっちゃった。