たくあん→コムデ→エルメス

たくあんは、好きです。

いかにも着色したまっ黄色のもの、べったら漬け、菜と一緒に付けたもの。なんでも好き。

銀座に出て、茨城県のアンテナショップで迷わず買いました。「練り梅味」のたくあん。

目指す場所はあっても、県ショップがあれば入って周遊します。ナショナルブランドじゃないものを探す。

想像してるんです。地元企業の家族を。

「将来性が無い、格好悪い」と、家業を嫌って東京で就職した息子。「生意気言ってんじゃない」と、息まく社長。間でおろおろするお母さん。

あるいは、「東京も結局、俺の居場所はなかった」とUターンして、高校時代の友だちとブラブラしているのだが、将来を考えて親父との折り合いを模索中の息子。

「たくあんを、練り梅で味付けしたらいけるんじゃないか?」と、家族はここで一致団結する。

「親父ぃ、アンテナショップにも出そうよ」。そういう経緯を経た、目の前の「練り梅味」たくあんであってほしい今日の日曜日アフタヌーン

皆さんは、6月イタリアで行われる水泳大会オープンウォーター部門に、日本の72歳のおばあちゃんが出場するニュースを聞きましたか?

プールじゃなくて、海で3km泳ぐ。

僕の水泳教室の目標は遠泳ですから、このおばあちゃんに憧れます。

ところが、準備を聞いてちょっと尻込みする。

・練習は毎日。海水温に慣れるために、お風呂では水シャワーが習慣。

伊豆下田と大島間を泳いだ時は、全身真っ赤に水ぶくれになった。ドーバー海峡は、3回も経験している。

と、ここで、銀座の「ドーバー」に寄ってから、「あすこ」に向かおうと道順を決めたのに、その前に、「練り梅味」のたくあんに寄り道したのだった。

銀座は、広い銀座通り以外の道名を覚えられません。

とにかく、地番でいえば銀座6丁目にある「ドーバーストリートマーケット ギンザ・コムデギャルソン」。

川久保玲さんは好きですから、オープンしてから気になっていた場所。

彼女が、自身のブランドだけでなく、数々のブランドも呼んでプロデュースした、まるごと1棟が「ドーバーストリートマーケット」です。

群像が描かれた象の張りぼてが1階にある。誰の作品でしょうか?

階上で改めて、案内を乞う。

こっちは、COMME des GARCONSしか知らない。ところが、各階にC d Gのラインがあったのです。

1階 ・Black C d G ○
   ・Junya Watanabe C d G

2階 ・C d G Junya Watanabe Man ○

3階 ・Beatles C d G ○
   ・C d G Homme ○   
   ・C d G Homme Deux ○
   ・C d G

4階 ・C d G Shirt ○    
   ・Peeket C d G
   ・PLAY BOX ○ 
   ・Tricot C d G
   
5階 ・C d G C d G 
   ・C d G Homme Plus ○
   ・Ganryu ○

6階 ・Corso Como(本・雑誌・洋書)

はい、お疲れさんでした。こんなにあったんだぁ。

ファッション好きなら先刻承知でしょうが、男物けっこう手掛けていたんです。○印が、男物。 
   
欲しいよねぇ、でも、高額だから手が出ないよねぇ。

ビルを巡っていて、隣のビルと空中回廊でつながっていました。進むと、そこはユニクロ銀座店。

これまた、知らなかった。ギンザコマツビルは、東館と西館ともにアパレルビルでした。

販売している量、ディスプレイ、値段、客層すべてC d Gとは別世界。

イッセイ・ミヤケのデザイナーだった滝沢直己さんとコラボしたブランドUIPのパーカーを思い出す。

たぶん、4月ごろ話題になりました。もう、売り切れ。ファストファッションは、ファストに行動しないと買えません。

25日に、山口晃さんの個展を見た話をしました。

会場は、メゾンエルメス。ビル最上階と書きましたが、誤りで8・9階でした。最上10階は、映写室だったんです。本日の最終目的地に到着。

ここでは毎月、無料で映画会をやっているのです。買物しなくても入場はできる。もう、日本じゃないみたいにリッチな場所に目を見張る。

ソクーロフ監督「エルミタージュ幻想」鑑賞。監督は、イッセイ尾形さんの「太陽」を見てからファンで、上映を楽しみにしてました。

ロシアの底力、侮り難し。

エルミタージュ美術館を舞台に、王宮として使われた300年の歴史を、96分間、1つのカメラで追う。カット割り皆無。

エカテリーナ大帝、ニコライ1世・2世が、革命前夜の舞踏会の1日に交差する。

まばゆい。

王宮は、どれだけ部屋があったんでしょう。カメラは、フランス人外交官キュスティーヌ伯爵を追って、帝政ロシアを描く。

監督の郷愁、それも「沈んでいくもの」への愛惜。贅を尽くした分だけ、郷愁は深い。

今まで、マイナー系の監督と誤解してました。予算をふんだんに使いこなせる人だったのです。

舞踏会好きな方は、こちらもどうぞ。

6月に、また銀座に行きます。今度も彼の映画「ファウスト」です。シネスイッチ銀座です。