柔肌の熱きラテンの血潮に触れよう
食い意地がはってるほうじゃありません。
でも、黒板にチョークで書かれたメニューを読むのは好きです。独特の筆記体に弱い。仕入れた材料で、「今日は、これを食べてほしい」と店主が誘っているようでしょ?
ボケロネス ガスパチョ アヒージョ トルティジャ
どこの料理でしょ?
スペイン料理というのは、代々伝わるお母さんの料理というイメージがありませんか? 名前は同じでも、皆、ちょっと違う。だから、どんな味なんだ? と想像する楽しみがある。
メソン・セルバンテス7階にあるレストランのメニュー。
やって来ました、市ヶ谷駅の近く「セルバンテス文化センター東京」。スペイン語圏の国の文化施設。
スペインや中南米の音楽って、民謡の味があるでしょ? 演奏を聴きに来たんです。
バイオリンとアコーディオンの2人組「ドゥ・マルシェ」に、佐藤唯史さんのパーカッション。
センターのホールの赤い内装が、目を射る。もろスペイン気分。闘牛の牛と一緒で、興奮します。
音楽プロデューサーが登場して、演奏説明。と思いきや、
「今年は、支倉常長の遣欧400年記念で」と始まったから驚く。こっちは、首に巻いた蛇腹のようなヒラヒラを勝手に想像する。
あれ、正式には何という名前なんでしょ?
演奏の前に、ペルー・ボリビア・メキシコの映像が流れました。
曲の題名がいいんです。
つむじ風 誰も知らない私の悩み ヴエンタニージャの水 あなたの影になりたい 想いの届く日
中南米音楽独特の哀愁。今夜は歌はありませんでしたが、浸りましたよ。
「ドゥ・マルシェ」は、ちょくちょく中南米で演奏やっていたんです。アンデスの風に吹かれて生きていたい2人。
佐藤唯史さんの前にある楽器は、おもちゃのようにカワイイ。ミニチュアのトライアングル、風鈴の棒のようなもの10本、貝を束ねたようなもの、など。
聴こえないようで、かすかに聴こえる音のアクセント。
箱状のカホーンは、ソロ部になるとメリハリありました。
「どの楽器も、アフリカから奴隷で来た人のものでしょうから複雑なものじゃありません」と、民族大移動の時代背景があった。
カウンターの人に訊くと、「セルバンテス文化センター東京」は、スペイン語講座が主な仕事でした。
今回のような演奏会のほか、文学講座、写真展、映画会もやる。サッカー以外では、スペイン語圏を何も知らないから、ありがたいよね。
写真展「パタゴニアの夢」を見る。写真家のギイ・ペテルマンは、独学で写真を習得。もう、たっぷり時間をかけて撮った写真でした。
6月の映画会は、「最も危険な愛し方」。16日と30日も上映します。メキシコ映画。
「この7 DAYS IN HAVANAも、ここでやるんですか?」。
「これは、8月に劇場公開されるものです」。
夏に向かうと、気分はラテンだよねぇ。
それでは、アンコールでやったリベルタンゴを楽しんでください。