おじいさん好き、ますます磨きがかかる

たまにクラシック演奏会に出かけてます。

会場で、月刊「ぶらあぼ」を知りました。毎日、クラシック演奏会は開催されていて、圧倒的に行けない日々ですから、「行ったつもり演奏会」をブログでやっていこうと思いつく。いつもの気まぐれ。

1回目は、王子ホールラヴェルクープランの墓」。

さて、5月30日から成城でやっている「旅へのいざない」セミナー。

今回は、グローバルキャンパス理事長・大社充さんの講演。

大社充さんは、1985年に松下政経塾に参加して「高齢化社会生涯学習」をテーマにしている人でした。なんという慧眼。

ユースホステルがあるなら、高齢者向けのエルダーホステルがあってもいいじゃないか、とアメリカでは1975年にニューハンプシャー州の大学で始まっていたのです。

大学の施設を活用した、寄宿制の成人学校。

月刊誌も発行していて、直近の号を読むと、これがすごいんだわ。

特集があり、州別のコースがあり、アウトドア・インドアのアトラクションも紹介している170ページ。

旅と出会いと学び。自分のワクを超えようと啓発する情報誌。

大社さんは、そのままプレゼンテーションしたが、悲しいことに日本の大学は対応できない。

設備がない、人がいない、ノウハウがない、他大学がやってない、社会に開かれてない。

大学は、相変わらず18歳高校生の獲得しか念頭にない。私学なら、一人入学させれば4年間で700〜1000万円入金するのでね。企業の法則がガチで生きてる。

そこで、大学ではなく、自治体や町づくりNPOなどと組んで宿泊施設を確保し、交流事業を始めた。

遠藤周作「沈黙」を読んでから、長崎県五島列島の教会群を巡る

・モーターグライダーで、パイロット体験をする

スノーシュー(つまり、かんじき)を履いて、雪山を歩く

海外へも行きます。

・ニューヨークのハーレム地区でやっているアニマルボランティア活動に参加する

・フランスの「小さな美しい村連合」で、養豚場を訪ねる

これ全部、参加者は50代以上。おもしろいよねぇ。それを団体でやるか個人でやるかは、お好みでしょうが、なんでも面白がるみずみずしさが伝わってきませんか?

マルチハビテーションという言葉も教わりました。

複数の場所で暮らす。そうです、自宅が複数ある。別に、所有しなくてもいいんです。あっちで半年、こっちで半年の国内移住。

常々、やりたいと思っていたこと。すでに、実行者も大勢いるらしい。

「女は、水平の関係で人づきあいします。しかし日本の男は、尊敬する・尊敬されるの上下で人間関係を作りたがります」と、大社さん。これが、交流できない理由。

よ〜く、わかりますね、これ。男は、ほんとに不自由。年齢・出自・出身大学・勤務先といった身元がわからないと、心を開かない。

でも、よく学び・よく遊ぶ男が増えてきたのも確か。

ところで、皆さんは日本に「還暦野球連盟」というのがあるのをご存知ですか?

これで驚いてはいけません。

「古希リーグ」というのもあるんです。さらに、古希を超えた「スーパー古希リーグ」まである。 

世代は、もちろん太平洋戦争従軍経験あり。日本にあるくらいだから、アメリカにもある。

それが、ほんとにハワイで野球をやったのです。大社さんが著いた本「奇跡のプレイボール」に詳しい。

「65歳は、ルーキーだ」というから、うれしいでしょ?

そのゲームの裏話。

事務局の日本女性もハワイに帯同し、パーティになった。するとアメリカじいさん、彼女におべんちゃらを雨あられと降らせて、プロポーズに及ぶ。

「フレンチ・トーストを毎朝作ってあげる」とか。

真剣なのか、マナーなのか?

セミナーが終わって、成城駅へ。ホームに降りるエレベーターで、「特攻隊の生き残り」というおじいさんに出会う。

「兵曹長だった。海軍だったので、毎日、大隅半島で訓練やってたのよ」。85歳なのに、物腰が身軽でかわゆい。