団体でワイワイも、一人で黙っても

想像では、東京23区では月2回「区報」が発行されているでしょうか?

新聞に折り込まれています。前は、その他のチラシと共にバサッと捨ててました。存在すら、知らなかった。

今は、よく読みます。「指定管理者を募集」とありました。区が、地域交流館とか児童館の運営を委託する企業・団体を募集している。

よく通う図書館やプールばかりでなく、あらゆる公共事業は、実質的に、精通している企業やNPOなどが運営している。

だから、かゆい所に手が届くのか。納得。

・「TV・病院・スーパーがお友達」という、一人暮らしで引きこもりがちな方々を、一人にさせない活動を進めていきます。 

・健康の一歩は歩くこと。だから一緒に歩く食べる、そして地域の語り部となって街歩き案内を担う。 

これをコンセプトにしたNPO、「あざ六プラス」。aza6plus@gmail.comの案内が、高柳さんから来ました。

5月30日の第1回は「麻布十番を歩いてみよう 食べてみよう」。残念ながら歯痛で参加できませんでした。麻布十番は、前に住んでました。タウン情報としては、お洒落の店が紹介されます。

違うんだな、これが。商店は下町テイストで、お寺がけっこうあり、弓道具屋があり、釣り堀まである。えぇ、僕の視界ですけど。

高柳さんと知り合ったのは、3月28日。桜の季節。港区文化芸術活動助成事業「私と町の物語」で。

写真、地図、アート、詩、建築、講演などのイベントの一つ「港区の江戸 三田寺町を行く」で散歩したんです。

三田といえば、慶応大学三田キャンパス、前を通る桜田通り、魚籃坂が有名ですね? 桜田通りだけでも、お寺がずらりと並んでいます。

やっと、お寺に入る機会が来ました。案内するのは、中村琢巳博士。元港区文化財保護調査員で、現在は立命館大学で日本建築史を教えてます。

時は、江戸時代初期の寛永年間。八丁堀を武家屋敷として整備するため、当地にあった寺が三田に集団移転して、現在に残る寺町になった。

最初に訪れたのは、宝生院。寺とは思えない、白壁の土蔵のような外壁。徳川家菩提寺は例外で、寺には簡素を旨とする規制があったから。

なるほど。

「ところが、インテリアの規制は無かったので」お坊さんは、豪華絢爛な内装に凝ったと、博士の説明。

間取り図を見る。「部屋のサイズには規制がありました」。しかし、坊さんは知恵を出す。小さい部屋を次々につなげて、大きな空間を作る。

負けてません。

寺院建築を教わる。さわりだけでも、覚えきれません。構造と設備・装飾の両方があるから。

「角柱と丸柱があります」。丸い柱をどうやって作ると思います? 外皮を剥いて終わりだと思うでしょ?

違うんだね。まず、丸太を四角に製材する。次に、八角形に、十六角計にと面取りして正円にしていく。ということは、丸柱の原木はできあがりより3〜4割太い。

そうなんだぁ。

他に、明福寺と明王院を訪ねる。宗旨が違うと、建築様式が違うんだね。時代によっても、デザインが違う。

最初の写真は、明王院の漆喰彫刻。コテ細工は、職人の高度なセンスと技術で、とにかく驚きます。

2番目の写真はおみくじの棚箱。

おみくじも、木版で刷られたものを木の引き出しから出されたら、ありがたみが違うよね。

この2寺は、桜田通りを奥に1本入った三田中寺町通りにありました。案内されなければ、気付かない小道。

「これが、寺山修司が住んでいた家です」。いやぁ、今でも詩人が住んでいるような木造の家。崩れそう。

住みたいねぇ。毎晩、いっこうに芽がでない連中と無礼講の飲み会をやりたい。

それでは<これからショータイム>

・9月12日 世田谷パブリックシアター 19:00 ¥5500 
ジョン・ケージ生誕100年記念プロジェクト」アルディッティ弦楽四重奏団野村萬斎

4分33秒」を、寺町散歩で聴いたら、どんな気分になるだろうか?

音のあるDreamも。