落ち着いたら、森でゆっくりしてね
「きょうの試合」で、帝京ー駒大高とあったので、こりゃ見に行かねば。
駒大高は、自宅から至近にある高校。部活が終わって下校する彼らと、よくすれ違います。
東東京大会・準々決勝に進んだ8校の内、すでに5試合やっているのは駒大高だけ。僕は、3試合目の対駒場学園戦を見ました。
対する帝京は、3試合しかやってません。なにしろ、第1シードの高校。甲子園行きの大本命。
なおさら、見ないわけにはいきません。
ベスト8の試合ともなると、野球場も駒場公園から神宮球場となる。もう、広さ、雰囲気、熱気がまるで違う。テレビカメラも入ってましたから、どこかで放送しているのか?
先攻は、帝京。投げるのは、竹内君。「プレイボール!」。サイレンは鳴らなかった。
3回裏、竹内君自らホームランを打って、1点先行。お互い、ランナーを出すも0点に抑えるイニングが続く。
駒大高は、3塁側でした。
レフト小幡君に、「おば! おば!」とスタンドから声がかかる。同じクラスの男子生徒約5人。「このまま、行っちゃって!」。
訊けば、17日から夏休み。それまでの試合は、一般生徒は応援に来れなかった。スタンドに来ていたのは、野球部員とチアリーディングだけ。
思いのほか、得点できない帝京。0が並ぶ。
席を離れて、動く。ユニフォームを着て集団でいるのは、中学生の野球チーム。プログラムを片手に、将来の甲子園行きを夢見る。
孫観戦のおじいさんも多い。
「私・子・孫と三代続けて、野球一家です」。おじいさんの夢、孫の甲子園行き。
相変わらず、こう着状態のゲーム。もしかすると、勝つかもしれない。駒沢球場の時と比べて、ブラスバンドも現役高校生に加えて、OBとおぼしきメンバーがいる。
6回が終了して、グランドキーパーが整備に出る。
7回表、帝京の攻撃。2ランホームラン。とうとう、ひっくり返された!
背番号10を付けた、芳村君がブルペンに登場。投げ込みを開始する。
優しい顔してるんだ、この子。リリーフというより、監督の配慮かもしれない。9回表にマウンドに立つ。
ついに、2−1で駒大高の夏は終わった。よく闘い、気を吐いた。ワンサイドゲームじゃなかったし。
だから、悔しかろナインたち。後続の野球部員たち。
7月13日で、駒沢球場での観戦記を書きました。掲載した野球部員を見つけました。あの時は、「嬉しくてしょうがない」顔でスタンドにいました。
今回は、「天もくだけよ」とばかりの涙。呆然自失の仲間に囲まれて、どう気持ちを出したらいいかわからない手の表情。
青春の手つき。忘れないでほしい。
<これからショータイム>
・11月25日 東京オペラシティ 14:00 ¥3500 ミシュク「シューマン 森の情景」他