夜間に、観戦もするし参拝もする

いいくらい、やめようと思ってるんですけどねぇ。眠いから。

でも、あまりに美しいから止まらない。テレビでスポーツ写真撮影。明治浪漫茶を飲んで観戦。

柔道女子57キロで、松本が延長17秒で決着。念願の初金メダル。絶対優勝と期待があった軽量級を2つ落としていたので、中継は見てませんでした。残念。

男子体操団体は、見てました。最後の最後、内村のあん馬。着地前の倒立で乱れる。日本4位。

それからが、長かった。難度を認めるか、認めないかで審議に入る。ジリジリしますよ、これは。結果、認められて銀。

「4位でも、2位でも同じ」とコメントした内村。チャンピオンとは、そういうもの。慢心を振り払って、いけ、個人総合。

そして、水泳。現地のゴールデンタイム、日本では「草木も眠る」丑三つ時から未明にかけてですから、つらい。

決勝種目、3連続で銅メダルの大健闘。

最初に登場した寺川。2番手は入江。最後は鈴木。入江、鈴木は200mもあるから、期待が持てる。北島も200mで有終の美を飾ってほしい。

松田も、準決勝を1位通過しました。

それぞれの泳法に美しさはあります。一番気に入ってるのはバタフライ。僕が一番苦手なやつ。空気を吸い込み両手を前に出す直前、この瞬間が地獄の苦しみ。

戦前人にとっては、7月30日は忘れられない日でしょう。明治45年・1912年、大帝59歳で崩御

明治神宮は、夏は5時開門・18時20分閉門します。

「日没後も門を開けている日が、年に3回あります。大晦日と、正月三が日と、7月最終の土・日です」。

例年のなかでも、今年は崩御100年で「明治天皇百年祭」が行われました。

宮城と岩手から来た郷土芸能が奉納される。薩摩琵琶も演奏される。

映画「明治天皇と日露大戦争」も上映される。嵐寛寿郎主演。「坂の上の雲」が書かなかった日露戦争です。すでに見ていたので、出だし10分だけ見る。アラカンは、よく引き受けたよね。

本殿から、ピアノが聴こえて来ました。

シューベルト、リスト、ショパンの他に、ラフマニノフの「プレリュード」。聴いていると、汗が引くようだ。チラシを見たら原田英代さん。

伊藤園さんから奉納されたものです」と、巫女さんが配っていたのが明治浪漫茶。「その御生涯が、時代だった」と書かれた非売品ペットボトル緑茶。

氷が浮かぶクーラーボックスから、巫女さんは1本1本、丁寧にタオルでぬぐって差し出す。長い髪は、大きな熨斗で束ねられている。

美しいねぇ。

日没とともに、ライトアップが始まる。本殿は変化なし。回廊部と門に、涼やかな青の光があたる。

教育勅語」と「五箇条の御誓文」のしおりを入手。

一、 広く会議を興し、万機公論に決すべし

覚えてます? 文語は、黙読して良し、声に出して良し。

参道では、「明治天皇の御生涯」というパネル展示が延々と続いてました。

嘉永5年誕生、慶応3年14歳で即位。明治22年憲法発布。30日未明に崩御してから、大正9年に霊が鎮座する神宮の杜が完成。

元は、代々木御料地。他に11カ所が神宮の誘致に動いたというから、国父の尊厳はいかばかりであったか。

敬慕の念もあったでしょう。

乃木大将夫妻の殉死ばかりが有名です。田山花袋は「親しみの多い、なつかし味の多い」と書いていた。

漱石山房も「こころ」で書き残してました。「すると夏の暑い盛りに明治天皇崩御になりました」。

喪章をつけて弔意を表す彼の写真が、この暑気とともにリアルになる。

30日は、31日のプレリュード。