売れるほどのもの、どこで?が肝心

力が抜けてボーゼンとしました。

容赦なく照りつける光を、辛うじてすだれで防ぐ室内で。

やはり、どっかで注意力が散漫だったのか。4日4時半、なでしこの試合を見終わって、1時間半寝て、出掛けたのが富士山麓

「森の遊歩隊」4回目の参加。標高1500mで、小火山群を散歩する。

自衛隊東富士演習場を抜けて、水ヶ塚パーキングに到着。そこから、腰切塚と東臼塚をトレッキング。

富士山は、連峰型ではありません。ところが、半径13kmのエリアに側火山と称する70もの寄生火山があるのです。

要するに、富士山の子分。清水次郎長一家みたいなもの。

腰切塚から見上げる富士山は、かすかに雪渓を残すものの、まさに地球の地表。

東臼塚の火口底にも立ちました。スリバチ状の地表に、倒木が重なり、絨毯のような苔がむしている。古生代のような風景。

それら、ら、ら。すべての写真が、PCに保存されてない。

いやぁ〜〜〜。

寝不足、疲労、五輪の男子サッカーを見ながらの作業でしたが、1年半のブログ作業で、こんなこと初めて。

マイ・ジオグラフックの写真を自慢したかったのに、無念じゃぁ。

鉱物とか断崖とか洞窟とか、前から好きだったジオグラフック趣味なのに、写真喪失の洗礼。

気を取り直して、5日は、粘土教室に出席。毎回、1個100円の粘土を買って、ろくろ作業。

粘土も、考えてみればジオグラフックだよね。陶土を育てるには、これまた世代を超える時間が必要と聞いたことがある。

過去の作業は、サイズは違えど、すべて円筒形状の物を作ってました。今回、初めて真ん中がふくらんだ形の壺を作る。

底と口は直径8cm。真ん中の直径は12cm。高さは18cm。

高さ半分の9cmまでは、今までと同じように円筒形を作る。そこから、外側に開いて成形する。そのためには、壁の部分に厚みがないと外側への開きを維持できない。

つまり、直径8cm・高さ9cmに積み上げた土で、上に向かって直径12cmの壁に開くための土をまかなうということ。

粘土は、自在に形を変えることができる。しかし、変える前に量を厚めにしたり、あるいは薄めにしておく必要がある。

なるほどねぇ。

休憩で、教室の外に出る。ほてい草が浮かぶ、火鉢を見る。

これも、上方に向かって開いている。最大直径は、高さの2分の1ではなく、90%くらいの位置。そこから、急速に内側に回り込む形状。

見方が、陶工になってくる。

これは、先生の作品。僕が初日に作った物は、まだ焼き上がって来ません。

陶芸って、時間がかかるんです。

形作りに2日。素焼きに1日。釉薬をつけて焼成に1日。すべての工程に中6日というプロセスで教室は進行してます。

釉薬やりましたよ。いろいろな種類がポリバケツに用意されている。1つを選んで、チャポンとつける。

ところが、先生のは2種類の釉薬で完成させたもの。

「80%の生地を『真黒天目釉』につけて、5分後くらいに残りを『蕎麦茶釉』でやってみました」。

厳密な境界線があるわけでなく、釉薬が重なっている部分もある。それも味。

形で遊べ、釉薬で遊べる。

「すばらしい、おもしろいですねぇ」。

と、ここで終わっておけば良かったのに・・・・・。「駅前商店街で売られているのと同じですねぇ」と、つい。

いえ、売れるほどすばらしい、と言いたかったの。でも、5枚1000円の「商店街」じゃなく、せめて「デパート」と言ってあげればよかった。

せめてもの、罪ほろぼしに「シカゴ」、どうでしょう。