暑いとお嘆きの皆様、清涼しましょう
真夏日と真冬日、どっちが嫌いかといえば真冬日だから、「○日連続で」とニュースが言っても、我慢してます。
東京も、夜は涼しいしね。
もっとも、清里の夜はもっと涼しかった。
清里には、「萠木の村」という観光スポットがあります。8月上旬、ここで「清里フィールドバレエ」が開催されてました。
今年で23回目。真夏の夜の屋外ステージ。
付近を散歩すると、星空に向かってうっすら光がこぼれ、周囲の森が浮かび上がる。何回か、音だけ聴いてました。
夜空に反射する音。これだけで充分楽しめる。試しに今晩「白鳥の湖」を部屋でなく、夜の公園で聴いてみて。
ほら、全然ちがうでしょ? 白鳥にはなれなくても、アヒルにはなれる。漆黒の波に浮かぶカモくらいにはなれる。
あぁ、涼しぃ。
16日の公演最終日に、開演前の会場を見学。
ダンサーが、個人個人で最後の練習してました。レオタード姿でしたが、充分堪能。
「開演1時間前になりました。一旦、会場を閉めます。皆さん、一回外に出てください」。
本番前に、一列にならんで舞台掃除が始まる。背景が森だと、これすら絵になる。
踊っても踊らなくても絵になった人、といえばピナ・バウシュ。
6月30日は、彼女の命日に追悼公演された「ピナ・バウシュ トリビュート」に行ってました。
ヴィム・ヴェンダース監督の映画「pina」から、数ヶ月して開催されたので、勢いで行きました。
会場は、新宿文化センター。
もう、集まった人々からして空気が違っていたので驚く。
見栄で見るのではなく、知識で見るのではなく、好きだから見に来た人々。
エンスーです。
僕は普段着で行きました。それに気付いたのは、いかにもピナが着そうなファッションで決めた観客ばかりだったから。
皆んな、センスいいんだわさ。
映画「pina」は、彼女の薫陶を受けた弟子たちのダンスでした。音楽は三宅純さんでした。
公演のほうは、第1部が彼女自身が振り付け・演出・出演した映像「Cafe Muller」の上映。
弟子たちの動きは「pina」で見ていましたので、どれだけ先生から影響を受けていたか、振り返えることができる。
舞台は、閉店したカフェ。設定からして、暗示的でしょ?
誰もいなくなったカフェで、一人の人間がどんなことを悩み、試み、挫折し、それでも生きている魂を踊る。
てなことを、文字も声もなくて、体で表すって驚異だよね。
公演第2部は、三宅純さんのトリビュート・コンサート。舞台中央には、観客からも花が捧げられて、文字通りトリビュートして始まる。
こちらは、CDで聴いていた曲が多かったので、すぐなじむ。
それでは、僕のイチオシ「the here and after」聴いてちょうだい。