ハバナの1週間を、2時間で見る
僕には、田舎がないので想像で書きます。
お盆休みに帰省すると、すっかりリラックスしちゃって「何にもない所だけど、やっぱりいいな」となるんだろう。
あるいは反対に、歌のカントリー・ロードのように、「帰りたい、でも帰れない」という人もいるだろう。
映画「きっとここが帰る場所」は、後者の心境か?
いつもチラシを持って、行こうと決意した日は、すでに終了してた。動員が少なかったのか? 以来、2番館で上映されるのを待つ日々。
ショーン・ペン主演。ヒリヒリしてて、好きだね。
やっぱり、思い立ったら即行動しないとだめだ。好みは、たいがいマイナーテイストなんで、上映期間も短い。
セルバンテス文化センターで、ロードショー前に試写されたのが「7 days in HAVANA」。ポスターを見て、これはぜひ見たかった。
8月4日に公開されたので、「これも終わっているかな?」と思っていたら、まだやってました。
月曜日からスタートして、日曜日に終わる7つの短篇映画。
7人の監督が、それぞれ20分前後の物語を撮る。僕が気に入ったのは、木曜日。
パレスチナに好意的なおじさんの物語。どうも、やりたいこと・やってることがうまくいかず、そのたびに戸惑う話。
カストロ議長も登場。大文字で「人民を解放する」ことが、反語的な文脈で語られる。
つまり、人民は解放されることより、「アモーレ愛して、マンジョーレ食べて、カンターレ歌って」があれば、他に何を望むのか?
それが、生きるための活動、生活のすべてなんじゃないか?
すると、他の6篇も右ならいに見えてくる。
海外渡航して就職活動の就活、新しい男と結婚したい婚活、トランぺッター演奏活動の演活、おばあちゃんの宗教活動の宗活も、みんな生活という振り出しにもどる。
一人の監督のオムニバス映画しか見てなかった。7人が撮ると、ほんと個性の違いが鮮明でおもしろい。