何も変わらないことで遊んだ夜

8日は3連休、最後の日。

体育の日が移動して3連休。こういうケースが多いので、いったい何で休みなのかわからないよね。

ブログ、ひさしぶりに書いてます。寄席「鈴本」で、1年ぶりに柳家小三治師匠を聞いたので、それから2〜3日は家にある彼のCDを延々聞いてました。

寄席では、他にも出演してました。

・入船亭扇遊  

長屋のハチ公に、口のきき方が丁寧すぎる千代女が嫁さんにくる「たらちね」。独演会とは違うので、扇遊さんはチョット早口。

柳家三三

あまりに別嬪の嫁さんなので、旦那が3人も替わる。どうして旦那が亡くなるか理由がよくわからない「短命」。本寸法を継ぐ人。

春風亭一之輔

泥棒に押し入った先がいけなかった。スッカラカン男で、泥棒は身ぐるみ持っていた金をあげるハメになる「夏泥」。爆笑系。

定席の寄席も、毎日演っていますから満席にはなりません。柳家小三治師匠が出るとなると、話は別。

彼は、最近はDVDも出しました。

物故した名人ならめずらしくありません。現役で、10枚組を出せるのは、この人くらいでしょうか。

「なんで、こんなしちめんどくせえ性格に生まれちゃったんだろうね」。これがDVDのキャッチフレーズ。

高座で名演をやっても、それを繰り返そうとは考えない人。「それは、その場その時だからできたこと」。次の高座は、また別。

だから、安易ではない。でも、立川談志師匠のような求道者というわけでもない。複雑系です。もしかすると、渥美清さんと似てるかもしれません。

「鈴本」で演ったのは「甲府い」。

人情噺です。お笑いではありません。なんとか江戸で出世しようと身延山に願を掛けて甲州からやってきた男。苦節の上に念願かない、「甲府い、お詣り、願ほどきぃ」でオチ。

願を掛けて、願いが叶ったら、も一度お詣りするのが、願ほどき。

語感がいいでしょ?

CD聴き過ぎて疲れた。近所の用賀で、神社例大祭をやっていたので出向く。願ほどき、ではなくて夜店のにぎわい見物。好きなんです、ぞろっぺいな雑踏。

もう50年来変わらない、焼きそば・たこ焼き・じゃかバター。射的・輪投げ・金魚すくい能舞台では、カラオケと踊り。

寄席では、落語の間にイロモノが出演します。かつては、古くさくて嫌いでした。その退屈さが、いつの間にか好きになってる。

太神楽は、傘の上で鞠や升を回す曲芸。口にくわえた棒で、土瓶を回したりもします。奇術も、たいがいアッといわせるものではなく、十年一日のごとしのネタ。

アサダ2世「今日は、ちゃんとやります」と毎度言って、毎度ギャフンだから、毎度観客は無反応。木戸銭払って、白々した空気を楽しむ化石のごときパフォーミングアーツ。

それに比べて、お祭りのイロモノは熱いです。今夜ばかりは、近所からの苦情も出ないから、めいっぱいの大音量。

こちらも、異界から来たごとき歌舞音曲。日頃は、区民センターあたりでお稽古しているのでしょうか? しばらく見てました。「坂本龍馬」なんて曲もあるんですねぇ。

あらためて、日本人であることを刷り込まれる。

帰宅して、ジェイク・シマブクロを聴く。

数日振りのブログで調子が出ないな。