上高地漫歩記・その1はサルとクマ

19日に帰京して、20の朝までかかって6日分の新聞を読む。

以来、昼夜も逆転し、22日になって、やっと朝起きる生活にもどる。いつものことです。

まさかねぇ。

山の中にいるサルを実際に見られるとは思わなかったねぇ、と思い出し笑いしてます。上高地での話ですよ。うれしかったねぇ。

松本から、松本電鉄上高地線に乗って新島々駅着。そこから現地までバスに乗り込むと、シートポケットに「上高地からのお願い」の紙。

・食べ物を与えないでください。

・近づかないでください。

威嚇されたり、物をとられることがある。というけれど、近づきたいでしょ? やっぱり、ここは。

河童橋の吊り橋ワイヤを渡るサル。「こりゃ、ほんとにいるんだ」と、一気に上高地が好きになる。追いかけましたよ、どこまでも。

向こうも、人間を見たからって驚いたり寄って来たりしない。無視して、悠然と歩く。仲間がいるエリアに入る。

このあたり、太鼓の踊りか?

道を歩くやつ、木に昇るやつ。わっ、いっぱいいる。

母親にべったりくっついてる子猿。

子、キョロキョロ「なんか、おもしろことないか?」

母、ドッシリ「よけいなこと、するんじゃないよ」

沢を下るまで、動かずに見てました。

草むらの土を掘り起してるやつもいる。両手で懸命に掘る。うまく掘るもんだねぇ。顔を穴にはめ込む。やっと、埋めた獲物を確認したか、掘り出して食べ始めた。

岩から何歩目、草から何歩目と、ちゃんと覚えているんだ。と思うのは人間の気の利かなさ。やつらは、勘でわかる。

いったい、上高地にはどれだけサルがいるか?

約、200匹。うち、河童橋にいるのは10匹ばかり。他は、大正池と明神池に生息。

National Park Guideの兄さんいわく、寒さ我慢で、上高地のサルは世界チャンピオンらしい。もともと、サルは赤道で暮らすのに、当地は冬にマイナス20度になるから。

そういえば、温泉に浸かるサルもいたなぁ。スノー・モンキー。地獄谷野猿公苑も長野県にあるので、行きたいね。

食べ物は、200種。山は植物の宝庫。虫もいる。川には魚が泳いでる。

「道の真ん中で、よくウンコをするので気を付けてください」。

これには理由が2つあって、1つは、視野が広いところで安心して実行するため。も1つは、薮の中でやるとノミやダニが発生するから。

サルの経験値は、相当深いぞ。

とにかく「人馴れ」が進むと、人から食べ物を奪ったりかみついたりするので、エサをやっていはいけない、とあらゆるところに案内板があり、ベンチにサインがある。

「追い払い活動」が徹底していて、「サル監視員」まで巡回している。

一方、クマ出没情報も徹底している。

もちろん、登山する人が多いから。梓川をチョロチョロするぶんには、関係ない(だろうと予想)。

北アルプス上高地ツキノワグマの生息地。

時速40km。早朝や夕方に活発に活動。行動範囲が広く、1年に300kmも移動する。秋は、脂肪分が多いドングリを食べて冬眠する。鹿や昆虫も食べるが、植物が好き。

売ってました、ベアすず。「これがないと、クマります」。

胸に付けて歩く。鳴らない。バックパックに付けなおす。鳴らない。腰に付ける。やっと鳴る。歩いて、一番人体が動くのは、腰でした。

「野性動物写真コンテスト」がある一方で、「目指せハンター 狩猟の魅力」のポスターがある。

生物多様性を守る視点は、いろいろだった。

これからも、とびとびで上高地ことを思い出して書きます。