こりゃ、どう見たって三途の川じゃないの

久しぶりに「音だっち」ツネツネから一報がありました。

・こんにちは。お元気ですか。本日のおすすめ。

ロンドン五輪公式ソングも手がけたMUSEのミュージック・ビデオです。

・この映像、鉄拳パラパラマンガ「振り子」は、鉄拳という日本のお笑い芸人が番組でつくったビデオです。ネット上で公開されるなり、その完成度の高さから話題となっていました。

映像は、身につまされます。

・映像のBGMがMUSEの曲です。それを知ったMUSE側がオフィシャルなプロモーションビデオとして採用するという、素晴らしい事態となったのです。

異種エンタメ・コラボが、こんな効果になるとは。音だけ聴いてもいいね。

同じく、久々に「迷子だっち」からも一報あり。

・最近、髪を30センチ切ってものすごい気分転換になりました。(ただ、現時点では出来上がりにあまり満足できておらず、作戦検討中…)

女子のヘアは、手入れが大変だね。僕の頭は1000円カット。

・今ハマっているのが、大きな川にかかる橋を渡ることで、レインボーブリッジは10日間に3回渡りました。品川区とか隅田川とかも好きになりました。(*^_^*)

・思いつきのリズムこそ、生きている実感が満たされそう。

川は、最高。

落語の「野ざらし」を聞く。柳家小三治師匠の。

得意のネタ。

長屋に住むハチ公。夜に、謹厳実直な隣の先生の部屋から、女の声が聞こえる。心、穏やかではいられない。翌朝、「お安くないですねぇ、先生」と乗り込む。隅田川で釣りをしていた先生談。

河原の草むらで骨を見つけたので、お線香を立てて、手厚く回向した由。すると夜、お礼にと女が現れて「足でも、おさすりしましょう」。

ハチ公、先生の釣り竿を奪うようにして、隅田川に向かう。

さらす、とはそのままの状態。さらし首、さらし者、さらし飴のさらし。ブッシュに放置されたままの骨。

なぜ、河原 → 「野ざらし」を連想したか? 例によって、上高地の河原を引きずってました。行った方は、誰でも感じるんじゃないでしょうか?

枯れ木が広い河原に横たわる風景。まるで、さらされた骨だ。大骨・小骨・枝骨が50年100年そのままほったらかし。 

たいがいの人は、不吉な予感がするかもしれない。

僕は、大長編落語「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」を思い出して笑ってました。

桂米朝桂文珍師匠と、上方落語家がやります。東京方の落語家がやると、たぶん、おもしろくない。

冥土に渡る、三途の川。

はるか彼岸を見渡す河原には、茶店が一軒ある。先祖代々、来た人の着物をはぎ取って、柳の枝に掛けていた一族の末裔が、現オーナーのお婆さん。

地獄絵ハガキや閻魔ストラップを売っている。いつのまにか閻魔様とできちゃって、「バー 婆あ」も経営している。

魔がさして、バーでアルバイトをやってたエリート大学「獄大」の赤鬼と浮気する。

発覚して、逃げるようにお遍路に出る。その顛末を「週刊 地獄」に発表したら記事が人気になり、単行本にまとめると空前のベストセラー。

ここまでで、全体の5分の1くらい。ほんとに、長い噺。

鉄拳パラパラマンガ「振り子」のような一生を送ったお父さんも、三途の川を渡る時が来る。生きてる時に見られてよかったよ。