イタリアらしい、そして日本らしい音

興味のある人だけで、いいです。

・ケ ベッラ コーザ  Che bella cosa

・ナユルナータエ ソーレ  na jurnata'e sole,

・ナーリア セレーナ  n'aria serena

・ドッポナ テンペスタ  doppo na tempesta!

何でしょう? 

O sole mio。オーソレミオ、我が太陽。開演一曲目が、この曲。プログラムに歌詞が載ってました。思わず、目を落とす。

たぶん、イタリア語読み方ガイドがなければ、定番カンツォーネですから「今さら」の感、なきにしもあらず。

僕はどれを聴いても同じなので、コンサートはタダか安いものしか行きません。

今回のは、500円。

とはいえ、まさか市民合唱団の発表会とは思ってもいなかった。途中で気付く。

来年お正月の1月3日、NHKニューイヤーオペラコンサートに出演する大澤一彰さん出演。第1部は彼の独唱で、その他、アパポーラとかマレキアーレなど。

合間のMCで、第2部が「本番の」市民合唱団だとアナウンス。6ヶ月練習した成果発表ですと。

事情がわかれば、荒城の月・ふるさとも安心して浸れる。

いよいよ、黒ロングスカートに白ブラウスの市民婦人たち約60名登場。オマケのように市民紳士、これはハッキリ数えられる。6名だけ。

婦人は、ウキウキ顔。紳士は、オドオド顔。

ヴェルディナブッコ」と、プッチーニトゥーランドット」は、聴いたことあります。

マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」は初めて。これ収穫でした。

シチリアの村を舞台にした一幕物オペラ。

「オレンジの合唱」、「乾杯の場面」、「トゥリッドのアリア」の3曲。これは、ホンモノを見たい。聴きたい。

「最後のアリアは、放蕩息子トゥリッドが酔ったふりして、『母さん、この酒は苦いね』と言って出て行くシーンです」。

放蕩息子ですから、他人には思えない。イタリア語の内容も、日本語で説明されれば親近感がわくよね。

オペラを聴いたのが、27日。28日は、東儀秀樹兄さんを聴きに明治神宮へ行ってました。

話が脇にそれますけど、現在の「日の出・日没」が何時かわかりますか?

明治神宮の開門と閉門を見ればいいんです。「開門 午前5時40分」「閉門 午後4時40分」。

行った時は、ちょっと雨。この空模様も、神宮の杜には手頃なお湿りで、樹影がコンサートにぴったりでした。

プログラムは「古事記千三百年紀『風よ語れ、ふることふみ恋歌』〜はじまりの日本 東儀秀樹 音語り」。

ヤマトタケルと、妻のオトタチバナヒメの物語。

遠征からもどって、また遠征に出る憂鬱。妻と再会できた喜び。妻が走水に入水する驚き。なき妻を追憶する悲しみ。

彼は、踊りもやる。篳(しちりき)も演奏します。なじみの物語でしたから、感情の音が理解できました。いいですよぉ。

「笙(しょう)は天の声、篳は人の声を表します」と、第2部のミニコンサートで説明する。

そういえば、篳で「トゥーランドット」を演りました。ほんとに、繊細。永遠の空に広がるような音だった。