もっと、荒くれ物件はないの?
毎週土曜日は、陶芸教室に通ってます。
小田急線・千歳船橋から、京王線・千歳烏山行きのバスに乗る。数週間前に、「府中刑務所文化祭」のポスターを見かけたので、楽しみにしてました。
・各種イベント盛りだくさん
・美味しい模擬店多数出店
・塀の中のバスツアー
刑務所見学ができる。たしか、安部譲二兄さんのデビュー作は、府中刑務所の獄中記だったと思う。
陶芸教室を早退して、京王線で府中駅着。そこからバスで3つ目「晴見町」で降りる。すぐ、鉄のゲート。ですが、両側には民家も並ぶ。
「道路部分は、刑務所の敷地です」。ベランダでは、のんきに下着なぞ干してる。閉門すると、人々は迂回する道を通ることになる。行ったことはありませんが、小菅とは様子が違うんじゃないでしょうか?
さいはて感、まるで無し。
しばらく歩くと、庁舎前は職員宿舎が並ぶ。つまり、刑務官の官舎群。外見は、ただの団地ですから、ますますウララカな雰囲気。
第一目的、塀の中のバスツアーを申し込む。
昼過ぎに来て、塀の中を見られると思ったらあまかった。「午前に4回、午後2回実施」に、朝8時半から並ぶほどの人気でした。午前中から並んで、結局午後のツアーにも乗れない人がいるほど長蛇の列。
今回で37回目の実施。皆んな、好きなんだねぇ。
ここまで学園祭だとは、予想してませんでした。
タレント夏川純ちゃんは、一日所長をやる。地元の人たちは、阿波踊りをする。刑務官たちの部活サークルは、テントで販売する。
・護身部 水餃子
・スキー部 焼きそばと綿あめ
・テニス部 きりたんぽ
・銃剣道部 やきとり
・バレーボール部 肉まん
・インディアカ部 フランクフルトとお好み焼き
インディアカって何? バンドのデビルズは、民謡からジャズまで演奏。まるで、学園祭。
もっと、極悪物件ないのかなぁ? 有刺鉄線とか拷問器具とか。デビット・サンボーンを探す。
やっと見つけた門扉。巣鴨監獄時代の表門。明治28年、石川島監獄は巣鴨監獄に移転。して昭和10年、府中刑務所に移転。
大きな扉は、裾に小さな扉をそなえている。たぶん、通常は背中を丸めて小さな扉から出入りしていたんでしょう。
「へぃ、旦那。お世話になりやした」と、つぶやいて。
プチ極悪物件の、麦飯カレーを食べる。これも人気で、まもなく売り切れになってました。
「ほんとに、これと同じの食べてるの?」
「若干、悪いです」。
ばったり「三姉妹だっち」広子ちゃんと出会う。かつて、一緒に働いていた仲間。
現在、2児の母。
「まな板と、石けん買ったのよ」と、袋からとりだす。値段を訊くと極安。
やおら、刑務所で作った物を販売してるテントに向かう。
「日本には、刑務所が77カ所あります。服役囚が、約7万人です」と、元刑務官が話す。
アメリカは、人口が日本の約2倍で、服役囚は200万人。彼らは、所内で労働しない。だから一日中、ブラブラ。ひるがえって、日本は出所後に役立てようと手に職をつけさせる。
・長野刑務所 靴・草木染め
・甲府・富山刑務所 神輿・クッション
・千葉刑務所 家具
・府中刑務所 バーベキューこんろ・革製品・雑貨・プランター・トートバッグ・そばがら枕・木工品・印刷物
買いました、スケッチブック。市販の半値で655円。譲二兄さんは、木工場に勤務して「塀のなかの懲りない面々」を著いたのかな。
函館刑務所は、業界の最先端。○に獄のデザインでブランドを確立し、ブックカバー・前掛け・ポシェットを製造。
函館だけじゃ間に合わなくて、宮城刑務所も応援して○に獄グッズをOEM生産しているという。
官舎地区の隣には、常設の展示場があり、メイド・イン・プリズンを販売してるのだった。
本日は、横須賀刑務所の石けんと横浜刑務所のうどんも購入。