また次があるよ、と自分を慰める
思い立って、清里行きを決めました。
清里のネグラに近くに独居老人が住んでいて、いつか彼と話をしたいと思っているんです。今回は、叶うでしょうか。
田舎暮らしの新参者だから、こっちも、田舎の空気にもう少し年季をかけないと、彼と話せないかもしれない。彼と、好奇の話をしてもしょうがないので。
さて、
21日から1週間くらい東京不在となると、けっこう、不安なことがある。
まず、図書館。オーダーした本は、突然「貸し出しOK」と言ってくる。取り置き期間は、だいたい1週間。帰京してからでも間に合うかもしれないし、間に合わないかもしれない。
毎度のことですが、スリルあるんです。
残念なこともある。
出席したいと予定していた、もろもろ。「もろもろあるのは、なぜなんだろう?」とカレンダーを見たら、23日から3連休があり、イベントは休日をあてこんで企画してるんだと納得する。
12月2日まで「繰上和美 時のポートレイト」展。22日に本人の対談がある。
極力、本人の顔や喋り方を知ることは、重要だと思っているのです。本人の望みは「写真を見てくれ」ということでしょう。でも、そういうわけにはいかない。
写真の前に、どんな生活者なのか? 作品から、すべてを読み取れるほど、僕は修業してません。
繰上和美 = 美意識。という印象は、どうして生まれたのか? 知りたいよねぇ。
対談相手は、宮本敬文兄さん。彼も写真家。ニューヨークにいた頃、何回か話しました。会えなくて残念だなぁ。
ちなみに、小生の「時のポートレイト」は、道路工事現場。うれしくて、30回シャッターを押したうちの1枚。
23日は、トリプルで残念。
「イタリア古典歌曲から近代まで」。家の近所で、タダで聴けるコンサート。聴いたことないの、いろいろやります。
Monteverdi:Sento un certo non so che 。「なぜかは知らねど、心ときめき」と歌っているらしい。
とか
Tosti:lasciami! lascia ch'lo respiri。「そっとしておいて! 一息つかせて」。
とか
Sarti:lungi dal caro bene「いとしい人から、遠く離れて」。
「美意識の東西 アクロポリスの丘から上野の山まで」。講演者が高階秀爾さん。先頃、文化勲章をもらいました。
美術を文章で読んで、おもしろいなぁと学生時代に感じた人。美術史だったからでしょう。美術そのものだったら、しち面倒くさくて投げ出していた。
彼は、どんな喋り方をするんだろう。
日色ともえさん朗読「たけくらべ」。去年、一葉祭りに行って、やはり朗読を聞く。日色ともえさんも、上手だろうなぁ。
中編小説ですが、朗読するには長い。だから、端折る。でも、聴きたかったよ。
最後の、25日の残念。
・文京ふるさと歴史館
「闘病と文学」。ノンフィクション作家の柳田邦男さんの講演です。
11月1日に、文京区立森鴎外記念館が完成しました。鴎外の本職は軍医。記念館は、日本の医者を集合させて「近代医学のヒポクラテスたち」展を開催してます。
北里柴三郎・緒方洪庵・相良知安に混ざって、本名・森林太郎も登場。
演題から察するに、柳田邦男さんの話は医者ではなくて病弱だった文学者のことでしょうか。
白樺林のサナトリウム。我ながら、ワンパターンな文学者像。少しは啓蒙されたかったよ。