森の里2012最終案内 その23日

前に、ドライフラワーの話をしました。

きれいだな、と思ったのは清里通いをして、立ち寄る美術館とかレストランとか店に、なにげに飾ってあるからです。

たとえば江戸時代、農家は時間があればワラジやしめ縄を作っていた。平成の世は、時間があれば野草を摘んで部屋飾りをこしらえる。

趣向が伝染して、東京でもせっせと雑草を拾ってました。

現地は雑草だらけですから、もうウハウハ。

命の枯れる冬。「風通しの良いところに干して、自然乾燥で作りましょう」なんてガイドブックに頼ることなく、すでに、土に植わっている状態が風通しの良い自然乾燥。

東京でドライフラワー店を検索し、見つけたのがラッキーにも清里駅前にあるAyaya Garden。電話しました。

「栽培してる畑は、見られますか?」

「この時期は、すでに収穫が終わってるから何もありません」。

ドライフラワーのために春に種を撒き、バラだのアジサイだの小麦を育てる。実のなる植物も育てる。

秋になれば刈り取って、ドライフラワーにして、今は出荷の時期なのだ。



駅前店に出掛けましたよ。いろいろ教えてもらおうと。

シャッターが降りてました。残念だなぁ、ドライにした時に、色があせないようにするにはどうしたらよいか、訊きたかったのに。

ま、そのうちに。

長靴はいて、歩きに歩く。図鑑で確認しながらなんて、めんどうなことはしません。形が気に入れば、即むしり取る。

基本、斜面に生えている。こっちは、アスファルトの平坦な道に慣れてるから、距離感がつかめない。ガチャ目なだけかも。

それに、無造作に生えている。気に入った種類に目をつけて選ってとろうとする。ツタがからまる。このツタもいいねぇ。どんどん種類が増える。

音なら、samurai sessions

乾いてますから、重量はありません。かさ、がある。進むほどに増えますから、これは往生しますよ。

リアカーが欲しくなる。

細い体が、なんか束ねた物を抱えて歩いてる。通り過ぎるクルマから「だいじょぶですか?」と声がかかる。「ケガしないように、気を付けてね」。

最初は夢中で、だんだん疲れて来る。

しばし休憩。



「そうだ、新聞紙で束ねればいいんだ」。

農家を訪ねる。古新聞を所望する。

「昔よくやったのよぉ、ドライフラワー。もう、今は飽きちゃったけど」とお母さん。

「ちょっと待ってて」と、奥から新聞と共にくれたのがウバユリ。今までのもの名前知らないから、名前がある植物を手にすると、とたんにありがたみがわく。

苔も、ちょっとはがす。

陽当たりの悪い所に、一面ありました。苔盆栽、今は鉢に植え替えただけ。予定では、柿とか栗の小枝を挿して秋の収穫を控えたい。

どうでしょう? ちゃんと苔は根付くでしょうか?