意外感満載のレイ・ブラッドベリ

久々登場、森の妖精が口癖だった「森だっち」。

誰にでも言ってるから誰も無反応になり、最近は言わなくなった。そろそろ、「だっち」名を変えないといけない。

さて去年暮れ、彼女がみつくろったCDを10枚ばかし借りました。

内一枚、アルバムタイトルはBASS,BASS,BASS,BASS,BASS & BASS。

人でも物でも言葉でも、集合ものは好きだから、このCDは気に入る。L'ORCHESTRE DE CONTREBASSESという6人組。

クラシックでは、コントラバス。これがジャズにいくと、アコースティック・ベースとかウッド・ベースとかアップライト・ベースと呼ばれる。

違う楽器だと思ってました。なんとなく、地味な楽器がこれほど躍動的なのも意外だった。

聴きながら出掛けたのが、渋谷こもれび大和田図書館。

毎年末のキャンペーンかどうかはわかりません。「今年亡くなった人の本」という棚あり。

「あの人も、亡くなったのかぁ」と1点1点見る。「ブラッドベリ、自作を語る」晶文社刊を見て、意外でした。とうに、亡くなっていたのかと。

レイ・ブラッドベリ、2012年に91歳で没。

ご存知「華氏451度」の著者。1953年、全体主義や検閲を弾劾した、もう、古典でしょう。

はばかりながら、読んでません。

ストーリーだけ知識として持っていても、本人を理解したことにはならない典型。もっと、社会批評をする人と思い込んでましたが、全然違ってた。

まず、映画少年だったこと。つまり、映像の人。エンタテイメントの人。長じて、脚本まで書く映画業界の人。

楽天的な人。

「自分の子供は、死後の自分。僕は、あちこちに散らばる。娘は4人いて、孫は8人。それだけ『死後』があれば充分だろ?」。

ストーリーテラー

スミソニアン博物館からプラネタリュームで上演する台本を頼まれる。教えようとするばかりで、語ってないことに気付いた彼。でも、結局不採用。

「どこか、いけないとこありました?」と電話する。

「科学的に不正確です。ビッグバンは、100億年前と台本にありました」。

「違いましたか?」。

「120億年前です」。

「どこに証拠が?」。

カート・ヴォネガットトルーマン・カポーティトム・ウルフノーマン・メイラーとの付き合い。そうか、同時代人なんだね。創作のためのバイブルは、「バーナード・
ショウが著いた、2000ページもある演劇のエッセイ」。

建築好き。ショッピングセンターのデザインをする。

絵も好き。父N.C.ワイエス、息子アンドリュー、娘ヘンリエットの一家は皆んな好き。「インスピレーションを与えてくれる」。

政治について。

「若いのに、民主党員でなければ心がない。老いたのに、共和党員でなければ脳がない」。うがった言葉だねぇ。

おもちゃ、キャラクターが大好き。

これは、僕も勝負できる。押し入れから、古道具市で買った駄おもちゃを取り出す。これ、昭和30年代に駄菓子屋で売られていた状態のまんまの奴。自慢品。

ブラッドベリ、もっとも意外だったのはウーパールーパーのような顔だった。