今頃はあっちで、と思わずにはいられない
近況が、「音だっち」ツネツネから来ました。
・年末年始は実家でのんびり過ごしていましたが、年始早々に親父が倒れバタバタしておりました。
・幸い軽い脳梗塞で経過は順調。今のところ後遺症も出ていないので安堵しています。寒い時期に一日中野良仕事をしているもんですから、しょうがないですよねー。まったく。
「音だっち」の実家は、茨城県。
茨城県は野菜王国です。彼の実家は農家ではありませんが、土地が売るほどあるので、お父さんが10や20種の野菜をつくっている。
寒中野良で、何を丹精してたんでしょうか?
いずれにしても、こういう黙々とした持久力って僕には無いもの。小沢昭一さんも、持久力ありました。
なにしろ「道楽三昧」岩波新書。
サブタイトルが「遊び続けて80年」というくらい。2012年に物故した人の本シリーズ、そろそろ図書館に返さないと叱られるから、急いで書いてます。
民俗学者・神崎宣武さんの問いに、もう、飾ることなく遊びを述懐してる本。
虫とり、べいごま、めんこ、ビー玉、相撲、落語あたり。
彼は僕より20歳ほど年長ですが、基本、子供時代の遊びは同じだった。
中学生の時に永井荷風に惑溺して、吉原・玉の井散策するあたりから、先輩の時代がうらやましいという感想になる。
「古典なんて言われている落語の世界は、都市民俗学の対象でしょうね」。
噺に出てくる地名が都市ということもあります。でもそれだけじゃなくて、都市は過密で、押し合い・へし合いしながら生きていく毎日という意味で、都市民俗学なの。
身を粉にして、役者稼業に励んだ小沢さん。
喉元過ぎて熱さを忘れる年齢になると、「やはり、道楽だった」と、充分楽しんだ人だけ言えるゆとり。
有名という他者評価が照れくさかった都会人。知恵の深い仕事をしました。
手元にあるCDを、すべて聴きなおす。
・日本の放浪芸 祝う芸 説く芸 語る芸 商う芸 流す芸などの7枚組
・又日本の放浪芸 露天 境内風景 行者 見世物小屋 流しで5枚
・また又日本の放浪芸 節談説教をたっぷり6枚
・まいど日本の放浪芸 ストリップの一条さゆり・桐かおるの世界を4枚
聖俗の彼岸を遊ぶ道楽者に、バルトリを。