誰のためのデザインか、って難しい

・年末年始が9連休。年末の政権交代で、世の中がまたおかしくなるのではないかという不安に想いが行きがちで、苦々しい正月でした。

クリエイティブ仲間からのメール。皆さんの新年は、いかがでしたか?

・また不毛の成長政策が取られて、実体経済の伴わない株や不動産のバブルが復活する。3年位経つと国債が売れなくなって、日本は金融で破綻する可能性があるのではないかと不安です。

バブルの頃は、怖いものなしでした。

・だいたい、人口が減っていき、世界中で製造業が増加している中で、日本がもう一度世界の工場として復活する施策。それに公共投資で経済を動かす、というシナリオにはもう無理があります。

・むしろ、これからはどうしたら、今味わっている暮らしが贅沢なものだと気付いて、暮らし向きを縮小する方向に行くか、を議論すべきじゃあないでしょうか。

僕には、こういう友だちもいるんです。想像外だったでしょ? 誠実がスーツを着てるような人。

変わらぬ姿勢がガツンと胃に入った感じで、九品仏駅を目指す。

田園都市線二子玉川駅大井町線に乗り換える。九品仏駅に到着してもドアが開かない。「信号待ちしてんのかなぁ?」。

すると、発車。あぁ〜、ホームが短くて最後の車両ドアは開かないんだぁ。東京ローカル不案内。

次の自由が丘駅で、降りる。反対路線にあわてて飛び乗ると、これが急行で九品仏駅を通り過ぎて、二子玉川駅まで直行。

改めて九品仏駅を目指し、到着しましたD & DEPARTMENT PROJECT。2回目の訪問。ナガオカケンメイさんが代表を務める店。

彼はデザイナーです。大々的にキャンペーンやって、「はい、次」はおかしいと、ロングライフを目指すデザインの家具、生活雑貨の店を始めた。

デザインと消費を考える、その意気や軒昂。

寿命の長い商品、高価でない伝統工芸品に目を向けると、どうしても無印良品F.O.B COOP世田谷ものづくり学校を合わせたような店になる。

つまり、生成り重視の雰囲気。アール・クルー

リサイクルにも熱心で、たとえば本3冊持ち込むと、在庫1冊と交換できるような活動もしてます。

デザイナーは、廃棄されたバナーで作ったバッグ、素朴な60年代の椅子、小物入れになる医療器具を売る。

確かに、気持ちいいんです。でも、暮らしを見直すマーチャンダイジングって、何なんだろう?

「当店が、オリジナルで作った靴箱です」を見る。 

贅沢なのか? ゆとりなのか? 小さな喜びなのか? 堅実なのか? 清貧でないことは、確か。

アベノミクス3本の柱、公共事業・金融緩和・円高是正から遠いのも、確か。