旧林業試験場時代からの樹木を見る
明日から、9・10・11日と3連休。
ところが、天気予報によれば寒くて、風も強いらしい。北国じゃ冬の嵐が襲来というから、東京なんてまだ平穏の部類か。
JR目黒駅から、家具屋が並ぶ目黒通りがあります。ここを散歩している限りは、普通の大通り。ちょっと脇道に入っても、普通の建て売り住宅が並んでいるだけ。
地図がなければ、歩きたくない場所。
ところが、500mも歩くと、「林試の森公園」に着きます。名前だけ知っていたので、実際に歩いてみました。東西に平べったい公園。
都市生活だけやっていれば、ハンパな公園に見えるでしょう。広さもそんなにないし。でもね、一昨年・去年と森林体験をして、樹木が身近になってますから、一本一本の簡単な案内板に教えられて、深くうなずいてました。
・ボダイジュ 寺によく植わっています。6月頃に淡黄色の香りのよい花が咲きます。
お釈迦さまと、何か関係がある木なのか?
・ゲッケイジュ 葉や実には芳香があり、香料や薬用に用います。
「林試の森公園」という名前からして、元は林業試験場。明治33年の「目黒試験苗圃」が前身。建築にレンガやコンクリも使っていたでしょうが、当時は圧倒的に家屋は木造でしょうから、林産業の研究は需要に応える大事な科学。
それにしても、都心に近すぎない? もっと、広大な土地は近郊にいくらでもあるでしょうが。ある種、ここは本部機能だけだったのかもしれない。
白い杭を見かける。片一方「品川」、もう一方「目黒」。ここは、区境に横たわった公園なんだ。
・樹木観察会 偶数月の第1火曜日
・樹木見学会 奇数月の第1火曜日
「100円ショップで売っているルーペでも結構です。ルーペがあると、観察に深みが増し、楽しみが倍増しますので、ご用意ください」
花弁や木の実を拡大すると、とんでもない像が見られそうだな。
・ツガ 建築、楽器(バイオリンの表板)、船舶、パルプなどに用いられます。
アートな木なんだね。樹皮を見てる限りでは想像つかない。
・ノグルミ 実と樹皮からは染料がとれます。
林業試験場としては、こういう研究もやっていたんでしょう。化学染料以前の話。
カロリナポプラは、表面が阿弥陀くじのように縦と横に筋が盛り上がっている。
一方のアカシデは、斜めに波のような筋が走っている。
陶芸を思い出す。「この表面を型どって、お皿を作りたい」。野趣あふれる食器ができるのではないか。
ここ、一応は都立公園なんです。腕章をした人が結構歩いている。だから、ここに柔らかい板状の粘土を持ち込んで、ベタっと型をとることはできないよな。
それに、型をとっても、それをどうやって運ぶの?
やっぱり、家の近所の木でトライしてみよう。
帰りがけ、乾物屋で片栗粉を買う。
粘土成型する時は、土が水分を含んでいるから、型に密着してとれなくなるんです。ですから、押し付ける前に土の表面に片栗粉をまぶす。なぜか、小麦粉とかじゃダメなの。
夜半に風が強くなってきました。皆さん、防風対策しっかりね。