映画、テレビ、アニメもあったサルガリ
テレビ「坂本龍一 音楽の学校」久々に見ました。
映画音楽の話。「戦場のメリークリスマス」でオスカーを穫ってから、3本くらい映画に音をつけました。でも「リトル・ブッダ」という映画も担当したとは知りませんでした。
参考にしたのは、ベルリオーズだそうです。その、ベルリオーズが参考にしたのは、グレゴリオ聖歌。
ちゃんと系譜があるんだ。
番組では、岩井俊二監督が作った2分の映像に、3人の若手が音を付けるワークショップも。それなりと合点がいってたら、「音楽には、状況や感情を説明するパートが必要」とコメント有り。
映画なら、なおさら説明がいるかもしれない。
総じて、3人の音出しは遅いということ。場面転換の前から、見る人に心の準備をする音が必要。そういうもんなんだ。
「映画に躍り出たヒーローたち エミリオ・サルガリと映画」では、どんな音を付けていたんだろうか?
サルガリの小説を原作とする映画の紹介本。無声映画からカラーまで映画化されました。
「そんなに、ベストセラーを連発したのかぁ」と、改めてイタリアの大衆小説の系譜を知る思い。
毎月、イタリア文化会館からお知らせが届きます。数々のイベント情報。
「エミリオ・サルガリ 限りない冒険」展。1862〜1911年の人。ジャーナリストでもあった。とにかく、新聞・雑誌で海外ネタを読んでは、想像力でエキゾチックな冒険小説を著きまくる。
・黒い密林の秘密 密林の狩人は、娘と従者と虎ともども、邪教集団に誘拐される。そこで、憤然と立ち上がる。
・ユカタン号の女船長 時は米西戦争。女侯爵は、米軍に包囲されたキューバのスペイン軍を助けるべく、銃と弾薬を運ぶも、ユカタン号に危機せまる。
・サンドカンの反乱 ボルネオの王子は、白人の謀略で奪われた祖国を取り戻すために、親友と一緒に闘う。
ってな本が、伊文化会館の東京図書室にはいくらでも眠っているのだ。
タンタンの漫画を描いたエルジェは、1907〜1983年の人だから、もしかするとサルガリの影響を受けてるかもしれない。
タンタンも、世界中に出掛けた豆記者だし。
7日は書籍見学してから、講演と朗読に出席。東大の長野徹助教、聞いてる人々は学生じゃなくて一般人なんだから、ちったぁ考えたほうがいいよ。
学生なら、なおさら耐えられないような講義。僕は出だし5分で、眠る。起きたら、まだやってるので、また眠った。
龍一教授は、「戦メリ」の音は、東洋人でも西洋人でもエキゾチックに聴こえる作曲を心掛けたらしい。サルガリの密林映画は、ベルリオーズをそのまま使ってもいけるんじゃないの?