盛りだくさん、経験してないリアル
いました、ストリート・パフォーマー。水晶玉をマジシャンのような手つきでクネクネさせる。
手品師は、捨てるとか、拾うとか、並べるとか行動する時、単純じゃないでしょ? 関節にベアリングが仕込まれてんじゃないか、と滑らかにネットリと動く。それが妖しい。
駅前の兄さんも、ネットリした手首で玉をこねてた。
26日午後2時、渋谷駅「モヤイ像」で「中学だっち」富岡君と待ち合わせする。定刻時間まで、駅を一周中にしばし見とれる。
「やぁ、やぁ」と、互いにあいさつ。軽く10年以上は会ってない。
「証券会社に寄ってた」と彼。
「小泉改革で、株が上がったらしいね」
「アベノミクスだろ」。
もう、最初からピントがずれてる。株を持ってる人と、縁のない人。
長いこと、営業マン一筋。ゴルフと酒とフランクさ。過去に会った人、1万人。名刺を束ねて、どれくらいの長さになるんだろうか? とてもマネができない芸当。
「55歳の時に初めて」と、狭心症の話を始める。
ポケットにニトロ舌下錠を常時携帯して、見せてくれた。全身から汗が吹き出して、動けなくなって、口もきけない苦しさだという。
蓄積されたストレスの量。企業戦士だったんだね。大組織には、タテ・ヨコのつながりで身の処しかたがあるのでしょう。厳しい責任だらけ。
そういえば、僕のつながりはナナメだった。ほぼ、ナナメ専門。「そんなことが、お金になるの?」といわれた時代にクリエイティブ業界に入ったから。
請求書と領収書を大いに書きました。でも、狭心症になるほどの額じゃないのが一つ。
もう一つは、「心理・感情で動く」人間を相手にした表現の仕事であること。マーケティングの一環とはいえ。
「CCのメールが、一日100通来る」毎日。げんなりするよねぇ。
会議で「俺は聞いてないよ」ってセリフを無くすために、限りなくCCが増殖するのだろうか? 研ぎすまされた芸術の域まで高める、情報の共有?
サザエさん一家を想像する。
波平さんとマスオさん2人が、働き手でしたっけ? 一家は全員で7人でしたっけ?
現在の日本の1人当たりの年収を400万円とすると、タラちゃんを含めて磯野家は2800万円の収入がある。単純に割れば、男1人1400万円を稼いでいる勘定になる。
はずでしょ? 波平さんもマスオさんも、そんなに稼いでいる印象がないけど。
富岡君は娘2人の4人家族を、無事2人とも嫁さんに出すまで経営してた。過酷なプロセス。見て来たものが、違うんだ。
「ところで」と、懐かしい中学校時代の思い出。実にクリアに話題に出すも、こっちはほとんど覚えてない。
頭の鍛え方も、違うんだね。
次回が楽しみ。